スーパーで買った舞茸に白い綿のようなものや黒い部分を見つけて、「これ、カビ？」と不安になったことはありませんか？
実は、舞茸の白い綿＝必ずしもカビではなく、菌糸の一部であることが多いのです。
この記事では、舞茸にカビが生える原因・安全な見分け方・正しい保存方法まで、食品専門家の視点で詳しく解説します。
舞茸に「カビが生えているかも？」と思ったら
白い綿や黒っぽい部分の正体
舞茸のパックを開けたとき、白いふわふわした綿のようなものや、黒っぽく変色した部分を見つけることがあります。
一見カビのようですが、緑色・青色・灰色っぽい粉状ではない白いものなら、多くは舞茸自身の菌糸です。
詳しい見分け方については、舞茸の白いふわふわはカビ？見分け方と食べられるかの判断ポイントでも丁寧に説明されています。
カビと菌糸の違い
- カビ：色が青・緑・黒など。表面に粉っぽさがあり、広がるスピードが速い。
- 菌糸：舞茸が自ら伸ばす白い糸状の部分。ふわっと柔らかく、舞茸の根元や側面に付着。
安心ポイント：白くふんわりした部分で臭いがなければ食べてもOK。
食べてもいい舞茸・危険な舞茸の見分け方
食べられる：白くて綿のよう、臭いなし、弾力がある
食べられない：酸っぱい臭い、ぬめり、カビ臭、変色が広範囲にある
舞茸にカビが生える原因
カビは「湿気＋温度＋栄養」が揃うと繁殖します。舞茸も同じです。
主な原因
- 高温多湿な保存環境：室温や湿度の高い場所で放置すると、カビが発生。
- 密閉しすぎたパッケージ：水滴がこもり、カビの温床に。
- 冷蔵庫の結露や野菜室の湿度：冷蔵庫でも温度差で水滴が付きやすく、そこから腐敗が進む。
- 長期保存・期限切れ：消費期限を過ぎると、菌糸とカビの区別がつきにくくなります。
カビが生えた舞茸の見分け方チェックリスト
舞茸にカビが生えたかどうか判断する際のポイントを以下にまとめます。
より詳しい例や写真つきで知りたい方は、舞茸にカビが生えているかも？見分け方と保存方法の解説も参考になります。
【見た目】
- 白い綿状：菌糸の可能性あり（臭い・ぬめりがなければOK）
- 青緑・黒の斑点：カビの可能性大
- 全体的な黒ずみ：酸化または腐敗のサイン
【臭い】
カビ臭・酸っぱい臭い・発酵臭がしたら食べるのは危険。
新鮮な舞茸はほのかに土と木の香りがします。
【触感】
正常：弾力があり、しっとりしている
腐敗：ぬめりやドロドロ感がある
白い綿のようなものは“カビではない”場合もある
舞茸特有の気中菌糸とは？
舞茸は生きた菌の集合体。保存中も成長を続けるため、「気中菌糸」と呼ばれる白い綿状の部分が出ることがあります。
これは自然現象であり無害です。
まいたけの白い綿はカビ？気中菌糸との違いや保存方法でも、この現象について詳しく紹介されています。
安全な菌糸と危険なカビの見分けポイント
- 色が真っ白で均一→ 安全
- 灰色・緑・黒を帯びる→ カビの可能性
- 臭い・ぬめり・変色を伴う→ 食べない
食べる前のチェック
色：白く透明感があるか
臭い：変なにおいがしないか
質感：しっとり・弾力があるか
舞茸を正しく保存する方法
冷蔵保存のコツ
舞茸をほぐしてキッチンペーパーで軽く包み、保存袋に入れ、空気を少し残して閉じます。
野菜室（3〜6℃）で保存するのが理想的です。湿気を防ぎつつ呼吸できる環境を整えましょう。
冷凍保存の方法
石づきを落とし、食べやすくほぐして小分けにし、冷凍袋へ。空気をしっかり抜き平らにして保存します。
安心ポイント：冷凍なら約1ヶ月保存可能です。
洗ってから保存してはいけない理由
水分がついたまま保存すると、カビが繁殖しやすくなります。
汚れは使う直前に拭き取るか、調理前に軽く洗う程度でOKです。
再冷凍はNG
解凍→再冷凍を繰り返すと、水分が抜けて風味・食感が劣化します。
カビを防ぐための調理と扱い方
- 使う直前に洗う
- 洗ったらキッチンペーパーでしっかり水気を取る
- カット後は早めに加熱調理
- パック入りのまま放置しない
カット済みや冷蔵販売の舞茸は、開封後2〜3日以内に使い切るのが安心です。
舞茸が腐っているサインと食中毒リスク
腐敗サイン
- 強いカビ臭・酸臭
- 全体の変色（灰色〜黒）
- ぬめり・ドロドロ感
この状態は廃棄が必須です。
加熱しても毒素は消えない
カビの一部が出すカビ毒（マイコトキシン）は、加熱では分解されません。
見た目に少しでも異常がある場合は、「もったいない」より「安全」を優先してください。
食中毒を防ぐ基本ルール
- 新鮮なうちに調理する
- 保存は清潔・低湿度で
- 使う前に「見た目・臭い・手触り」でチェック
まとめ｜白い綿＝すぐ捨てなくてOK、でも見極めが大事
舞茸に見られる白い綿の多くは自然な菌糸であり、必ずしもカビではありません。
ただし、臭い・ぬめり・変色がある場合は腐敗している可能性が高いです。
正しい保存方法（湿気を防ぎ、冷蔵は野菜室・冷凍は小分け）を守ることで、舞茸を長持ちさせられます。
購入後はなるべく早めに調理して、安心・おいしく食べましょう。