「奈良といえば何が有名ですか?」と聞いたら「大仏」や「奈良漬け」などと返ってくると思いますが、大仏や奈良漬けと同じくらい有名な動物が奈良にはいます。
そう!皆さんご存知の「鹿」です。
奈良県内のお土産物店で鹿のぬいぐるみやストラップなどのお土産を買った人もいるでしょうし、名実ともに県を代表する動物である鹿ですが、とくに有名なのは奈良公園に生息している鹿です。
奈良を訪れた際、奈良公園の鹿たちに鹿せんべいをあげたことのある人も多いのではないでしょうか。
ここでふと疑問が。鹿せんべいって一体何で出来ているのでしょうか。
スーパーなどで販売されている普通のおせんべいを与えるのはだめなのでしょうか。
意外に知らない「奈良公園の鹿せんべい」のあれこれをご紹介します。
奈良公園の鹿せんべいについて
鹿せんべいは、鹿に食べさせるために奈良公園の中で販売されているおせんべいのことです。
その歴史はかなり古く、江戸時代前期にはすでに販売されており、人々が鹿のために購入し、食べさせていたようです。
鹿に鹿せんべいを食べさせる行為が江戸時代から脈々と受け継がれていたと思うと、何だか感慨深いですね(^O^)
それでは、鹿せんべいの料金・売り場・買える時間帯など、お伝えしていきたいと思います!
鹿せんべいの料金・売り場の場所・買える時間について
鹿せんべいの販売店は大きく分けて、2つあります。
- 奈良公園の中にある茶屋、お土産物店
- 奈良公園周辺や参道脇にある露店
販売されている時間は、茶屋、お土産物店、露店ともに午前9時から午後4時頃までです。
せっかく鹿せんべいを買っても鹿がいなければ、意味がありませんので、併せて奈良公園の鹿が出没する時間も確認することをオススメします。
値段は、10枚150円〜200円程度で販売されています。
リーズナブルな値段なので、修学旅行でやって来た小学生や中学生なども手軽に購入が出来ます。
奈良公園にいる鹿たちは、動物園の動物のように設置されている自治体や施設などが所有している訳ではなく、実は天然記念物に指定されている野性動物です。
所有者はいませんが、鹿たちの健康や環境を守るために「奈良の鹿愛護会」という団体があり、24時間体制で鹿の救助・救出を行っています。
この愛護会を支える収入源のひとつに鹿せんべいの売り上げがあり、鹿の保護や出産の介助などに利用されています。
ただ、鹿せんべいなら何でもいいかといえばそうではないようです。
<補足情報>
そもそも「鹿せんべい」という言葉は愛護会が商標登録しており、他の団体が「鹿せんべい」と称して販売することは出来ません。
そのため、鹿せんべいを販売しようと思ったら愛護会が発行している証紙を購入し、鹿せんべいを束ねている紙に証紙を貼付しないといけないのです。
逆に束ねている紙に証紙がついていない鹿せんべいは、許可なく販売されていると判断出来ます。
出来るなら愛護会からきちんと証紙を購入して作られた業者の鹿せんべいを買いたいですね。
鹿せんべいを購入することにより、鹿たちの健康や生活を守ることに貢献出来ると思うと、暖かい気持ちになりますね。
鹿せんべいの材料と味
先日行きました奈良市内に関して画像を上げていきます。
まずは奈良公園。 鹿がたくさんいます。
鹿せんべいを買うと一気に鹿が寄ってきます。
すばやく渡さないと、カバン等身の回りのものを噛んで来ます。
速やかに明け渡しましょう。
せんべいを包んでいる紙も食べれます。 pic.twitter.com/8PnUQj5ktB— よんよん@申 (@faridown) 2018年3月8日
鹿を魅了し、人と鹿のふれあいを助ける鹿せんべい。
そんな鹿せんべいの気になる材料ですが、何と「小麦粉と米ぬか」たったこれだけです!
すり潰した果物や野菜などもっと色々なもの入っているのかと思いましたが、意外とシンプルですね!
保存料や着色料も入っていないし、人も鹿も最終的にはシンプルなものを好むのかも知れません。
なお、鹿せんべいは人間が食べても問題ないですが、味付けはされていないため、人間が食べるには物足りない味となっています。
鹿せんべいをあげるコツ
鹿に鹿せんべいをあげるコツですが、地面にばらまいたり一気に食べさせようとすると鹿同士が喧嘩をしたり喉に鹿せんべいを詰めたりするため、1枚ずつゆっくりとあげるようにしましょう。
もし鹿せんべいをあげ終わっているのに、鹿がずっと付いてくるようでしたら、決して走って逃げないでください!
両手に何も持っていないことをアピールするのが良いです。
鹿せんべいを上げている様子の動画がありましたので、良かったら見てみてください(^^)

