こんにゃくのビジュアルって、かなり不思議ですよね。
白の半透明で、のっぺりと真っ白なものがあるかと思えば、中に何か黒っぽいつぶつぶがあったり、本体そのものが黒っぽいこんにゃくがあったり。
さらに刺身こんにゃくは、なんとも言えない微妙な緑色ですし…。
こんにゃくに、こういう色の違いがあるのはなぜなのでしょう?黒いつぶつぶの正体は?
今回は、こんにゃくのビジュアルの謎に迫ってみました!
こんにゃくの黒いつぶつぶの正体は?
こんにゃくに混ざっている黒いつぶつぶの正体は、海藻類です。
種類としては、ヒジキ、アラメ、カジメなどでの粉末を使っています。
海藻を混ぜる理由
「海藻を混ぜる」なんて、何の必要性があってそんなことを?と疑問に思いますよね。
というのは、特にあのつぶつぶのお陰でこんにゃくが特別美味しそうに見えるとも思えませんし…。
もしかして栄養強化のためですか?と思ったりもしましたが、実は全然違う事情があったのです!
こんにゃくの原料は、こんにゃく芋を粉末にしたこんにゃく粉です。これを使って作ったこんにゃくは真っ白なんです。
しかし、昔はこんにゃく芋から直接こんにゃくを作っており、そうすると材料の芋の皮が混入して黒っぽいこんにゃくになっていました。
その黒っぽいこんにゃくを見慣れていた人々は、のちに江戸時代から作られ始めたというこんにゃく粉製の白いこんにゃくがお気に召さなかったようで、対処するために海藻を混ぜるようになったのです。
栄養上の理由では全然なかったのです!
しかし、結果的に、海藻類を混ぜることで、こんにゃくの栄養的価値は高くなったと考えていいのではないでしょうか。
例えばヒジキは、カルシウム、食物繊維、マグネシウム、鉄分が豊富です。
ということは…
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- 歯や骨を丈夫にし
- 整腸作用があり
- 血液循環がよくなり
- エネルギー産生の効率アップ
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等の効果が期待できるわけです。
健康・美容の両面で嬉しい効果ばかりですね!
こんにゃくの白いつぶつぶは何だ?
さて、こんにゃくに現れるつぶつぶは、黒だけではありません。白もあります。
これは、こんにゃくを一度開封して残ったものを保存している間に出てくる傾向があります。
この白いつぶつぶの正体は、「カルシウム」です。
こんにゃくの凝固剤として水酸化カルシウムが使われています。
こんにゃくを保存しているうちに、この成分が分離して白いつぶつぶとして目に見えるようになるのですね。
カルシウムですので、もちろん食べても問題はありません。
しかし、白のつぶつぶは、見た感じがあまりいいとは言えませんので、できれば出てこないで欲しいですよね。
その場合は、こんにゃくを保存する時に、しっかり全体が水につかるようにしましょう。
どうしてこんにゃくには白と黒があるのか
こんにゃくのつぶつぶの件とは別に、こんにゃく本体の色にも白と黒の違いがあります。
なぜ色が違うのでしょうか?
昔はこんにゃくに炭を混ぜていた?
こんにゃくの色の違いは、使われる原料の違いに由来します。
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<原料の違い>
白:こんにゃく芋の精粉(せいこ)を使用
黒:生のこんにゃく芋を使用
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黒いこんにゃくは、生芋を使うために、その皮などが混入して自然に黒い色になります。
加えて、昔は凝固剤として炭を水に溶いたものをろ過して使っていました。そのため、こんにゃく本体全体が黒っぽく染まっていたのですね。
最近では、黒いこんにゃくの方も、実はこんにゃく粉を使って製造することが多いです。そうすると、出来るのは白こんにゃくだけになってしまいますよね。
ところが、地域によって、「こんにゃくは黒いもの」という強烈な認識が根付いているらしいです。
そうした地域では、こんにゃく粉を使っている場合でも、「黒いつぶつぶ」同様に、海藻粉を混ぜて本体が黒いこんにゃくを敢えて製造しているというわけです。
ちなみに、こんにゃくの色の地域分布に関しては…
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- 東北地方では白
- 関東から西は黒
- 名古屋では、赤もある。
参考URL:群馬のこんにゃく
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とのことで、こんにゃくにはかなりはっきりとした地域色があるようですね。
ちなみに、北海道のスーパーでは、両方の色のこんにゃくが節操なく売られております、はい。
まとめ
今回は、こんにゃくの謎のビジュアルについて調べてみました!
まとめると…
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1.こんにゃくの中に見える黒いつぶつぶの正体は、海藻粉である。
2.こんにゃくを開封後、保存しているときに見られることがある白いつぶつぶの方は、凝固剤の水酸化カルシウムが分離して出てきたカルシウムで、食べても害はない。
3.こんにゃくの白と黒の色の違いは、材料としてこんにゃく粉を使うかこんにゃく芋を使うかの違いに由来する。
4.ただし、最近では、本来は黒くならないはずのこんにゃく粉が原料のこんにゃくに、海藻粉を混ぜて黒く見せている。
これは、地域によってこんにゃくは黒いものという認識が根強くあるため。
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黒いこんにゃくの正体に驚きました。
確かに、例えばおでんのこんにゃくが白かったら……違和感があるかもしれません。
しかし、黒こんにゃくがこのような方法で作られている理由はさておき、結果的に、より栄養のある食材になっているのですから、結果オーライてことでいいですよね!
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