家庭菜園で作ったかぼちゃをおすそ分けしていただき、
「わー、まるごと一個もらっちゃた!」などと喜んでいたのに、カットしてみると中から虫が飛び出してきて仰天!
というご経験はないでしょうか。
かぼちゃの中にいる虫。この虫の正体は?虫がついたかぼちゃは食べても大丈夫なのか?
今回は、「かぼちゃを切ったら虫がいたけど食べられるのか」について調べてみました!
かぼちゃの中に虫が…食べられるのか?
かぼちゃの中に虫がいたとしても、食べられたりするのかな?
虫がわいてしまったかぼちゃを食べられるかどうかは、2つのケースがあります。
- 果肉がキレイな場合
- 果肉まで虫が侵食している場合
果肉がキレイな場合
かぼちゃの中に虫がいても、果肉がきれいな場合は、そのかぼちゃを食べても問題はないです。
まず虫は、かぼちゃの中で一番栄養がある綿の部分を食べますが、果肉がキレイな状態であれば、食べても問題です。
一節によると、とある地方は、この虫を食べるとか・・・
虫が苦手なパパには無理は話だ・・・
果肉まで虫が侵食している場合
果肉まで虫が侵食しているようであれば、捨てることをおすすめします。
気分的にはも良いものではないですし、食べる時に一緒に虫も食べてしまったなんてことは、考えたくもないですよね・・・。
もったいないかもしれませんが、潔く捨てましょう。
かぼちゃにわく虫の除去方法
かぼちゃにわく虫の除去方法をご紹介します。
通常の下ごしらえの前に、以下の手順を追加してください。
- かぼちゃの実を切ったら、すぐに水中に沈める。
- 虫に食べられたかぼちゃの中心部分をキレイに取り除く。
水に沈めることでかぼちゃについた虫の動きを封じると同時に、かぼちゃの実から虫を洗い流します。
さらに、この虫はかぼちゃの実の真ん中から食べ始めるため、食べられた中心部分さえ取ってしまえば、他の部分は大丈夫です。
中心部分を食べ終わると、今度は果肉の他の部分も食べ始め、放っておくとかぼちゃの実はいずれ腐ってしまいます。
もし、虫を見つけた段階で、被害が既に中心部よりも外にまで広がっているようであれば、その実は食べない方がいいでしょう。
かぼちゃにわく虫の正体は?
このかぼちゃにわく虫の正体は、「カボチャミバエ」という虫です。
カットした時に中から飛び跳ねてくるのは、その幼虫です。
その名の通り、成虫はハエで、カボチャだけでなくきゅうりや瓜などにも被害が見られるそうです。
かぼちゃにわく虫はどこからやってきたのか
カボチャミバエがわく原因は、かぼちゃの実がまだ小さい時にまでさかのぼります。
かぼちゃの実がなり始めるころ、皮はまだ柔らかい状態です。
その時にカボチャミバエの成虫が実の中に卵を産み付け、時期が来ると実の中で幼虫がかえります。
長野県農業関係試験場の農作物病害虫データベースに、この虫の詳細に関するこんな記載があります。
被害のひどい果実は途中で腐敗してしまうが、多くのものはそのまま肥大する。加害が果実内部のため外観からは被害を発見できない。
果実を貯蔵しておくと、老熟幼虫が脱出してくるので、果実の表面をよくみるとその脱出孔が数個ある場合があり、被害果と判定することができる。
老熟幼虫の脱出がすべての被害果でみられるかというと、脱出がみられない場合でも内部の加害部で蛹化がみられることもあり、切って内部を調べなければ被害は明らかにならない。
参考:農作物病害虫データベース
つまり、実の中で虫がわいていても、被害が大きくなければ実は腐らずにそのまま成長を続けてしまうんですね。
そのため、カットしていないかぼちゃ丸ごとの状態だと、虫がわいていない実と見分けがつかないわけです。
これでは、虫がわいたかぼちゃが出荷されてしまうのも無理ないですね…。我々消費者の立場で虫がわくのを「防ぐ」方法はないようです。
カボチャミバエがわく確率
カボチャにカボチャミバエが出るかどうかは、いくつかのポイントによります。
- 育てる場所:暖かい場所で育てると、カボチャミバエが出やすい
- 育てる方法:ハウス(屋根があるところ)で育てると、カボチャミバエが出にくい
- 収穫のタイミング:収穫を早くすると、カボチャミバエが出る確率が低くなる
カボチャミバエは暖かい所が好きなので、暖かい場所で育てたカボチャにはカボチャミバエが出やすいです。
また、普通の畑で育てるより、ハウス(屋根があるところ)で育てた方がカボチャミバエが出にくいと言われています。
収穫するタイミングも大切で、カボチャが花を咲かせてから収穫するまでの間にカボチャミバエが出やすいです。だから、収穫を遅くするほど、カボチャミバエが出る確率が高くなります。
虫がいないかぼちゃの見分け方
できれば買う前に、虫がいるかどうかを判断する方法はないのでしょうか?
幸いなことに、いくつか方法がありますので紹介しますね!
- かぼちゃの皮にある跡
- 音
- カットしてあるかぼちゃを買う
それでは、1つずつチェックしてみましょう!
かぼちゃの皮にある跡
かぼちゃの皮をよく見てみてください。
成虫が卵を産み付けたときの跡が、直径3~5㎜程度の薄いあめ色の汚れとして残っている場合があります。
これを発見したら、中に幼虫がいる可能性があります。
かぼちゃの音
今度はかぼちゃの実に耳を当て、中の音を聴いてみましょう。
実の中で何かが跳びはねている音が聞こえる場合があります。
この場合も、中に幼虫がいる可能性があります。
「虫が跳ねる音」なんて、確認のためとはいえ聞きたいとも思わないのは私だけでしょうか…?
カットしてあるかぼちゃを買う
これが一番確実で現実的な方法ですね。
店頭でハーフとか1/4カット済のかぼちゃがラップに包んだ状態で売られています。
中の種もきれいに取られていますし、あの状態であれば、虫はすでにいないか、仮に残っていても見て確認できますよね。
まとめ
今回は、「かぼちゃを切ったら虫がいたけど食べられるのか」について調べてみました!
- 虫の正体は、カボチャミバエの幼虫。
- 虫と虫に食われた部分を除けば、基本的に食べても大丈夫。
- 実が腐りかけているなど、不審な点がある場合は食べずに処分する。
- 虫がわくのを防ぐ方法はないので、虫がいる実を買わないように気をつける。
- 表面に卵を産み付けた跡がある、中で何かが跳ね回る音がする場合は要注意。
- カット済みのかぼちゃを選ぶ。
我が家では、かぼちゃを大量に消費することはないので、基本的にいつもカットかぼちゃを買っています。
そのため、幸いにして虫がわいたかぼちゃに遭遇したことはありません。
今回の調査のため、その虫の成虫・幼虫の写真も見ましたが…怖すぎます。今後もカットかぼちゃを買い続けて、この虫とご対面せずに済むようにしたいです!
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