先日、「大根が美味しい季節になったね~」と友人に話したら、「大根は臭いから苦手なんだよね~」と一蹴されてしまった私。
言われてみると、確かにたくあんなんかは独特のにおいが臭みに感じられるのかもしれません。
そこで大根がなぜ臭く感じるのか、調べてみました。
簡単に臭みを消す方法も、料理ごとにご紹介します。
一手間かけるだけで、美味しさが倍増しますよ。
大根が臭い理由
大根が臭い理由は、大根に含まれる主成分で辛味成分の分解物であるメチルメルカプタンが原因です。
硫黄を含んだ化合物なので、キャベツ、玉ねぎの腐敗臭にも似ていて不快感を覚えやすいのかもしれません。
臭いはきついかもしれませんが、抗酸化作用、抗がん作用といったスゴい効能を持っています。
臭みを感じる人が多いたくあんで考えてみます。
たくあんは、干した大根を米ぬかと塩に漬ける、ぬか漬けの一種です。
たくあんは、一般的なぬか漬けほど多くの米ぬかを使わないので、発生する乳酸菌は少ないです。
代わりにメチルメルカプタンと酵母の力が大きく発揮されて、臭みを感じる人も多いようです。
臭みを取る方法
大根の臭みは、料理の工程でとることができます。
成分にスゴイ効能があるとしても、臭みを一度でも感じてしまうと美味しく食べられなくなるかと思います。
じゃあ料理で臭みが取れないものかと、調べてみました(^v^)
料理の一手間は、忙しい時には面倒に感じるかもしれませんが必ず美味しくなる一手間です。
できる時にできる範囲ですれば、苦にならないでしょう。
私自身が、無意識のうちに習慣的にやっていた方法もあります。皆さんも知らず知らずのうちにやっている方法が、あるかもしれません。
料理ごとにご紹介しますので、是非試してみてくださいね。
基本の臭みを取る方法
大根の皮を厚めにむくのが基本です!
【詳しくご説明します!】
5ミリくらいの厚みで、皮をむきます。大根を輪切りにすると、年輪のような線があるので、外側を全部取り除くようにするといいでしょう。
皮に臭みがあると考える人も多いようで、実際に料理の先生から聞いた方法です。どんな料理でも使える方法ですが、皮を捨てるのはもったいないですよね。
是非、きんぴらに活用してください。皮の臭みを感じない美味しい一品になります。
大根サラダ
切った大根を冷水にさらす!
【詳しくご説明します!】
冷水にさらすことで、臭みの原因「メチルメルカプタン」が水に溶け出してしまいます。よく水切りし、サラダを作ってください。
それでもまだ臭いが気になる場合は、ドレッシングの味で工夫するといいでしょう。
美味しいサラダの作り方は「大根の苦みの取り方とは?誰でも簡単に美味しく作る方法をご紹介!」でも説明していますので、参考にしてみてください。
大根の皮のきんぴら・大根ステーキ
ごま油などの香りがいい油、醤油で味付けする
【詳しくご説明します!】
味をつけると臭みを感じにくくなります。好みに応じて、こしょう、七味、山椒を利かせると味にバリエーションもつけられます。
タイ料理のナンプラー、ベトナム料理のヌクマムを使うのもおすすめです。ナンプラー、ヌクマムを使う場合は、仕上げに入れて香りがとんでしまわないようにします。
大根おろし
- おろしたら10分以内に食べる
- ポン酢をかけて食べる
- 加熱する
【詳しくご説明します!】
①おろしてから10分を経過すると、急激に臭みが出てきます。時間を置くと辛味は抜けていきますが、臭みを気にするなら早めに食べた方がいいでしょう。
②ポン酢をかけて食べると、口の中がさっぱりして臭みが緩和されます。
③一度に食べきれる量の大根おろしを作り、500Wの電子レンジなら1分弱加熱します。煮立つ前の50度に加熱することで、臭みの成分が破壊されます。加熱するので、辛味も無くなり、甘い大根おろしになります。
大根おろしのおいしい食べ方は「大根おろしが辛いときはコレを試して!ウソのように美味しくなる方法」を参考にしてみてください。
漬物
- 浅漬けにする
- 生姜を加える
【詳しくご説明します!】
①大根の臭みを感じる成分「メチルメルカプタン」は、浸透圧をかけて漬けると余計に臭います。ですから、浅漬けにとどめておくと臭みを感じにくくなります。
②スライスしたり、すりおろした生姜を加えると、臭み消しになります。
煮物
下茹ですること!
【詳しくご説明します!】
料理に応じて使いやすい大きさに切った大根を、お米のとぎ汁、あるいは生米を入れた水で茹でていきます。
塩、昆布、ほんだしを入れて茹でる人もいますが、お米のとぎ汁や生米を使う方法が主流です。
竹串をさしてみて、すっと通るくらいまで茹でます。
水でさっとすすいで、煮物にします。
下茹ですると臭みが茹で汁に出てしまうので、茹で汁は煮物には使わないようにします。
茹でた大根が冷めてから煮物にすると、味がよくしみこみ美味しくなります。
電子レンジを使う場合は、切った大根に酒を振りかけて、少し透明感が出るまで加熱します。
下茹でした大根は、冷凍保存も可能です。冷凍保存しておいた大根を使って煮物を作ると、冷凍していたことで大根の繊維が破壊され味がしみこみやすくなります。
大根のおいしい下茹での方法については、「大根を米のとぎ汁で下茹でするのはなぜ?とぎ汁の代用はコレでできる!」でも詳しく解説しています。
ぶり大根の作り方
臭みをとった大根は、いろいろな料理においしく利用できます。
下茹でして臭みを消した大根を使って、美味しいぶり大根を作ってみませんか?自分で作るのは難しいと思われているぶり大根ですが、意外に簡単に美味しくできますよ(^-^)
【材料】(4人分)
- ぶりの切身 4切れ
- 大根 1/2本
- 酒 2/3カップ
- みりん 1/4カップ
- 醤油 大さじ3杯
- 砂糖 大さじ1杯
- 水 450cc
【作り方】
- ぶりの切身に、酒少々、塩をたっぷりめに振りかけてから、冷蔵庫で30分置きます。塩を使うことで、臭みのある水分が出てきます。ぶりに皮がついていれば、皮の部分を下にして冷蔵庫に入れます。皮目を下にしておくと、出てきた臭みのある水分が切身に再び吸収されることはありません。
- 大根を乱切りにします。輪切りよりも表面積が大きくなるので、味がしみこみやすくなります。
- 米のとぎ汁で、約40分下茹でします。味付けする段階では煮詰めないので、下茹でで十分にやわらかくしておきます。
- 鍋に湯を沸かし、ぶりを入れて表面の色が白くなったら取り出しておきます。③と同時進行でやっておきます。
- 別の鍋に調味料、水、大根を入れて、弱めの中火で約15分煮ます。その後ぶりを入れて、落し蓋をしてから約15分煮ます。
- 火を止めて、味をさらにしみこませます。冷めても、次の日でも美味しいですよ。
まとめ
大根が臭い理由は、大根に含まれる主成分で辛味成分の分解物である「メチルメルカプタン」にあります。
臭みを取る方法には、以下のような方法があります。
基本の臭みを取る方法 ⇒ 大根の皮を厚めにむく
大根サラダ ⇒ 切った大根を冷水にさらす
大根の皮のきんぴら・大根ステーキ ⇒ ごま油などの香りがいい油、醤油で味付けする
【大根おろし】
①おろしたら10分以内に食べる
②ポン酢をかけて食べる
③加熱する
【漬物】
①浅漬けにする
②生姜を加える
【煮物】⇒下茹でする
ぶり大根の作り方もご紹介しました。是非、色々な料理で大根を楽しんでくださいね。
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