蒸し暑い季節に優しい光を放つホタルは、セミとならんで短命で知られています。
「あんなにキレイなホタルの光をもっと長い期間見ることできないのかな?」こんな風に、私と同じ考えを持った方もいると思います。
ホタルが短命な理由はきっとあるはずです!
こちらでは、ホタルの寿命が短い3つの理由を子供さんでも分かるように解説します。
ホタルの寿命が短い3つの理由とは?
ホタルの寿命が短い理由は、大きく3つあります。
- 捉え方の違い
- 食べ物が原因
- 環境の変化
上記の3つを1つずつ紹介していきたいと思います。
1つ目の理由(捉え方)
ホタルの寿命が短いと言われる1つ目の理由は、
成虫になってからの期間を言っていることが多いためです!
ホタルの寿命は短いって聞くけど、そもそも本当にホタルの寿命は短いのでしょうか?
よくホタルの寿命は約1~2週間と言われているのですが、これは成虫になってからの期間を指しています。
実は、ホタルは成虫になるまでに水中で約1年を過ごしているのです。
- 卵が孵化するまで : 約1ヶ月
- 幼虫の期間 : 約10ヶ月
- 繭の期間 : 約1ヶ月
- さなぎの期間 : 約2週間
より詳しく知りたい方は、ホタルの生態について書いた記事がありますので、ご覧ください。
私達人間の寿命と比較すると短いかもしれませんが、時間の感覚がそもそも異なるのでしょう。
これは、日本の代表的なホタルとして知られるゲンジボタル、ヘイケボタルに当てはまり、他の種類のホタルでは異なることもあります。
ホタルは、成虫になってから約2週間の間に子孫を残すための繁殖活動をおこないます。
それが私達が目にしているホタルの光です。
ホタルが明滅する光には、外敵への威嚇・刺激を受けた時・コミュニケーションの意味があるといわれています。
繁殖活動は、まさにコミュニケーションですよね。
メスが葉っぱで弱い光を放つのに対して、オスは飛び交って光を放ちながら求愛をします。
ちなみに、ホタルは卵の時や幼虫の時も光を放ちますが、これには外敵への警戒の意味が強く、目的は少し違うようです!
ホタルが光る理由や仕組みについてもっと詳しく知りたい方は、「ホタルが光る理由を知ってる?ホタルをずっと見ていたくなる雑学!」をご覧ください。
2つ目の理由(食べ物が原因)
ホタルの寿命が短いと言われる2つ目の理由は、ホタルは成虫になると水分補給しかできないからです。
ホタルは幼虫の間は、カワニナ、タニシといった巻き貝や土の中に住む生物を食べて栄養をとります。
しかし、成虫になると水分の摂取しかできなくなるのです!
これには驚きですよね?!
具体的には、水の中に入ることなしに、水滴から飲んだり、湿度が高いところで蒸発した水分を取り込むくらいしかできないのです!
これは、口が退化してしまったことが理由と考えられています。
ホタルの成虫は、幼虫時代に摂取した栄養分を消費しながら生きていくので、体内に蓄えた栄養分が尽きれば死に至ります。
色んな説がありますが、、、
飼育する際に、砂糖水といった栄養分があるものを飲ませると、寿命が長くなったケースもありますから、ホタルが口にするものと寿命には関連が見られそうです!
3つ目の理由(環境の変化)
ホタルの寿命が短いと言われる3つ目の理由は、
ホタルはきれいな水辺でしか生息できないからです。
ホタルは、一定の湿度があり暖かい気候を好みます!
川、水路などの水辺でホタルは主に生息していますが、川岸がコンクリートで埋め立てられたり川が汚染されると、そこで暮らすことはできなくなってしまいます。
また、天敵のクモに捕食されたり、天候が荒れると、短い寿命がさらに短くなるのです。
私達が普段何気なくしていることが、水の汚染につながり、果てはホタルの寿命にも影響を与えています。
非常に神秘的なホタルの光を長く見続けるためにも、私達の行動が非常に大事ですね!
まとめ
ホタルの寿命が短いと言われる理由は、3つあります。
- 捉え方の違い
- 食べ物が原因
- 環境の変化
成虫になって2週間の命を生ききるホタル。
ホタルが放ってくれる優しい光を楽しませてもらうお礼に、ホタルが暮らしやすい環境について考えてみるのもいいですね。
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