白米よりも栄養がある玄米。
レストランやカフェでも、玄米を使ったメニューを良く見かけます。
お店でいただく玄米はさすがに上手に美味しく炊けていますよね。しかし、これを自宅で…となると、なかなか難しそうです。
洗い方は?白米より硬そうだけど、水に浸ける時間は白米と同じで大丈夫なの?等々、玄米を美味しく炊くコツについて、準備~炊き方まで、基本中の基本も含めて特集してみました!
玄米の炊き方<準備編>
玄米を美味しく炊くためには、まずしっかり準備から始めましょう!
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- 洗い方
- 水の量
- 浸水時間とその方法
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それぞれのステップを、詳しく見てみましょう。
洗い方
玄米の洗い方は、白米の洗い方とはちょっと違います。
玄米を上手に洗うコツは、以下の2点です。
- 研がずにサラリと汚れを洗い落とす。
- もみ洗いする。
まず、容器に玄米を入れて水を流し入れ、数回大きく回します。浮かび上がってきた汚れを流して捨て、これを何度か繰り返すだけでOKです。
それから、手で玄米を適量すくい取り手のひらでもみ洗いします。玄米を互いにすり合わせるようにしてもみ、玄米の表面に小さな傷をつけます。
その傷から吸水させ、玄米をふっくらと炊き上げることが目的です。
水の量
玄米を炊くのに使用する水量の目安は、以下のとおりです。
- 玄米2合につき約600mL
普段ご使用になっている炊飯器等に、「玄米モード」はありますか?
その場合は、お釜の水量目盛りに「玄米」表示があると思うので、指定されている水量に従いましょう。表示が無い場合は、白米の水量の1.5~2倍程度の水を入れると良いでしょう。
水の量に関しては、玄米の種類・使用する器具により適量が変わってきます。さらに、各自でお米の硬さの好みがありますよね?
そのため、上記はあくまでも目安とお考え下さい。
この目安や、炊飯器の玄米モードの指示に従って炊いてみて、あとは各自の好みに合わせて最適な水量を見つけるのがベストです!
浸水時間とその方法
玄米の浸水時間の目安は、以下のようになります。
- かため → 6時間以下
- 普通のかたさ → 6時間
- やわらかめ →7~8時間
玄米は水を吸いにくいので、浸水時間が白米の時よりもかなり長めになりますね。
冬場は、浸水時間をさらに長くする必要があります。
浸水時間は水の量と同じく、玄米の種類・使用する炊飯器・好みで変わってくるところですので、一度は目安に従って炊いてみて、その後微調整してみて下さい。
玄米の炊き方
浸水が終わったら、いよいよ本番、炊いていきましょう。
そのまま、お水だけ炊いていくことが多いと思いますが、ちょっと変わった方法をご紹介します。
塩や日本酒を入れて炊く方法
塩や日本酒を入れて炊いてみてください。
それぞれの入れる量、入れた場合の効果について見てみましょう。
<塩>
・塩の量:玄米1合につき0.8〜1g
→ 上記の量の塩を、浸水時のお水に入れる。
・メリット:
- 玄米特有の臭いが緩和される。
- 水を吸いやすくなるため、炊きあがりが柔らかく食感がよくなる。
- 塩化ナトリウムにより玄米中のカリウムが中和され、苦味が消える。
つづいては、日本酒です。
<日本酒>
・日本酒の量:玄米3合に対して大さじ1~2杯が目安
→ 上記の量の日本酒を、浸水時のお水に入れる。
・メリット:
- アミノ酸類の効果で玄米の旨味が増す。
- グルーコース等糖類の効果により、玄米に適度な甘味が加わる。
- 玄米の臭いを和らげる。
- 玄米の栄養分が米粒の中に凝縮される。
- アルコールにより玄米成分中のペクチンが増強され、煮崩れを防止できる。
こうした効果により、いわゆる「お米が立っている」状態で食べやすい味に炊きあがります。
ぜひ試してみてください。
びっくり炊き
ここでは、秋田に伝わるという「びっくり炊き」という炊き方があるのでご紹介しますね。
白米に近い感じで柔らかめに炊きあがるので、玄米の味や食感に馴染みがない方にはとっつきやすいかもしれません。
浸水までの手順は通常どおり。びっくり炊きの特徴は、火にかけてからの手順にあります。
<びっくり炊き>
- お鍋に入れた玄米に水を加え、弱火で加熱する。
- 水が減ってほとんどなくなってきたタイミングで鍋のフタを取り、炊いている玄米の半分に相当する量の冷水を入れる。
- 冷水が玄米全体に行き渡るように天地返しする。
- 鍋のフタを元に戻し、15分間加熱。
このような炊き方をすると、冷水によって鍋の中の温度が急変し、その刺激で玄米の皮がむけます。
その結果、白米に近い味わいに炊き上がり、とても食べやすくなります。
玄米を炊く時の注意点
玄米を炊く時にはいくつか注意点があり、ここに気をつけないと失敗することが多いです。
失敗例から、玄米を炊く時の注意点を確認してみましょう。
<失敗例1:モソモソする>
水分不足、浸水時間不足が原因です。炊く時の水を増やしたり、浸水時間を延長するなどの工夫をしてみましょう。
炊くのに失敗した玄米ごはんは、チャーハン、リゾット、ピラフなどに活用すれば、お米を無駄にしなくて済みます!
<失敗例2:べちゃべちゃする>
失敗例1の反対で、水が多い・浸水時間が長すぎるなどの原因が考えられます。水の量を減らす・水に浸ける時間を短縮するなどしてみましょう。
<失敗例3:中が硬い、芯がある>
炊く時間が短すぎた可能性があります。水を少々追加して再度炊いてみれば美味しく仕上がる場合もありますので、試してみて下さい。
また、失敗例1と同様に、水分不足の可能性もあります。その場合は、水を増やす・浸水時間を伸ばすことで改善できるでしょう。
玄米を美味しく炊くためには、準備にはじまり、いろいろな工夫が必要ですね!
玄米と白米を混ぜた炊き方
ヘルシーな玄米を食べたいけど食感や味に抵抗がある…。
家族の中で、玄米派・白米派で分かれる…など、玄米オンリーは難しいという方もいらっしゃるかと思います。
そんな時は、玄米と白米を一緒に混ぜて炊いてみませんか?
うまくいけば白米と玄米のいいとこどりで美味しく食べやすいご飯を楽しむことができますよ。
私も外食先で玄米メニューを食べるときには、白米と混ざったものを選ぶことが多いです。確かに、玄米オンリーよりも食べやすいですね(^^)
炊き方のコツ
お米の性質が違うため上手に炊くのには、少しコツが要ります。
<玄米と白米を混ぜて炊くコツ>
白米と玄米の割合:
最初は白米多めの2対1くらいから始め、慣れてきたらお好みで1対1など、玄米の量を増やしていくといいでしょう。
玄米の十分な浸水:
玄米だけをあらかじめたっぷり浸水させることです。少なくとも2~3時間を目安に浸水し、朝炊く場合は、前の晩から浸水してもOKです。気温が高い夏は、玄米が発酵してしまわないよう、浸水した状態で冷蔵庫で保存します。
別途洗っておいた白米を加え、さらに2~3時間ほど追加浸水します。
炊き方:
混合炊飯可の炊飯器の場合、説明されている方法に従います。炊飯器以外で炊く場合は、次項の「炊飯器以外での炊き方」を参考にしてください。
一番のポイントは、玄米だけを事前に十分に浸水させることです。
玄米と白米の割合も、実際に炊いて食べてみて、味や食感が一番好みと感じられる比率を見つけてくださいね。
注意点
炊飯器によっては、混合炊飯を「不可」ないし「おすすめしない」機種があります。
もし、白米・玄米の混合米を炊飯器で炊く場合は、まずはお使いの炊飯器の取り扱い説明書などを確認して、混合炊飯について注意書きがないかどうか確認しましょう。
炊飯器で混合炊飯できない場合は、鍋や電子レンジを使うなど、他の方法で挑戦してみましょう。
炊飯器以外での炊き方
炊飯器の場合は、スイッチを押せば炊きあがるので、特に難しいことはないですね。
他の調理器具を使った場合はどうなのでしょう?
いろいろな調理器具を使った玄米の炊き方をご紹介します。
圧力鍋で炊く
他と比べて、短時間で調理できるのが便利な圧力鍋。玄米についてはどうでしょうか?
<水の量>
玄米2合につき、400~500ml
<手順>
- 強火で加熱し、圧がかかってきたら弱火にして20分ほど炊く。
- 仕上げに強火で短時間加熱し、水分を蒸発させる。
- 火から下ろして10分程蒸らす。
- しゃもじで軽く混ぜ、蒸気を抜く。
圧力鍋で炊く場合の大きな特徴は、他の場合と比べて使う水が少ないことです。
お使いの圧力鍋の機種によっても最適な炊き方は変わってきますので、実際にやってみて微調整していきましょう。
土鍋で炊く
土鍋で炊いたお米が美味しいのは、白米の場合と同様です。
是非チャレンジしてみましょう。
<水の量>
玄米2合につき、500~600ml
<手順>
- 浸水後、土鍋を中火で加熱する。
- 沸騰して泡が出てきたら弱火で30分~40分炊く。
- 仕上げに強火で余分な水分を蒸発させる。
- 火から下ろして約10分間蒸らす。
- しゃもじでサックリ混ぜて、蒸気を抜く。
ル・クルーゼで炊く
ル・クルーゼのキッチンウェアを愛用されている方も多いと思います。
ル・クルーゼのココット・ロンドを使って玄米を炊く方法については、ル・クルーゼ公式レシピがありますので、紹介しておきますね。
<水の量>
玄米2合につき、500~540ml
<手順>
- 本記事の手順に従って玄米を洗い、1時間以上浸水させる。
- 鍋に玄米と水を入れて中火で加熱。沸騰後、弱火で20~25分炊く。
- 火から下ろして蒸らす(15分間ほど)。へらで軽く混ぜる。
参考URL: 玄米のレシピール・クルーゼ
電子レンジで炊く
特別な鍋など使わずに、電子レンジで手軽に玄米を炊きたいという方もいらっしゃいますよね。
電子レンジで、短時間に玄米を炊く方法をご紹介します。
1人分のレシピです。
<水の量>
玄米1/4カップに対して熱湯150ml
<手順>
- 本記事の手順に従って玄米を洗う。
- 洗った玄米を耐熱容器に入れ、熱湯を注いで電子レンジへ。
- 200wで30分ほど加熱。
- 一度様子を見て水っぽいようであれば、追加で加熱。
- 炊き上がったら10分程度蒸らす。
電子レンジ専用の炊飯器もありますので、こちらを使ってみると上手に炊けるかもしれません。
まとめ
今回は、玄米を美味しく炊くコツについて、準備~炊き方まで、基本を含めて特集してみました!
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- 玄米は研がずにもみ洗いする。
- 玄米は白米よりも水を吸いにくい。玄米の吸水性を高めるため、水の量、浸水時間を多めにする。
- 玄米モードがある炊飯器で炊くのが無難だが、玄米モードがない炊飯器でも炊飯は可能。
- 土鍋・圧力鍋・ル・クルーゼ・電子レンジなど、様々な調理器具での炊飯が可能。
- 塩・日本酒を加える・びっくり炊き・白米と混ぜて炊く等、玄米をより美味しく食べやすくする方法がある。
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玄米を美味しく炊くコツ、要かなめのところで本当に色々なやり方がありますね。
これからも、炊飯器の性能が上がったり、新しい調理器具が出てきたりして、玄米を美味しく炊く方法がどんどん出てくるのでしょうね。
玄米自体も品種改良などで、より美味しく食べやすくなっていくかもしれませんね。
玄米がどんな風に変化していくか、どんな新しい工夫が生まれてくるのか、これからも楽しみですね。
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