野菜の下処理の基本と言えば「洗う」ですよね。
野菜を洗う目的は、一つには土を落とすこと、もう一つはやはり植物につく虫を取り除くためではないでしょうか。
サラダやお鍋の具として人気の「水菜」
水菜も調理前にはまず洗うわけですが、かなり気をつけて洗わないと、土も虫もきれいに洗い落とせないらしいのです!
ぱっと見、泥臭い野菜ではないので、ちょっと意外ですよね?
そこで今回は、水菜の洗い方について詳しく調べてみました!
正しい水菜の洗い方
それでは早速、水菜の洗い方を確認してみましょう。
まずは、基本的な洗い方です。
おそらく、皆さんもこのように洗っておられることかと思います。
ほうれん草や小松菜などもそうですが、根元にはどうしても土などが残りやすいもの。
一見きれいに見える水菜でも、ボウルの水を見ると結構汚れていたことがわかります。
プロが実践する水菜の洗い方
基本の洗い方で土も虫もほぼ落とせるはずですが、さらに気合の入った洗い方もあるのでご紹介します。
食堂の厨房で実践されている方法です。
- ボウルに水を張る
- 一束の水菜を手に持って、葉の場版をボウルの水に叩きつける。これを何度も繰り返す。
- 水菜を持ち替えて、今度は根っこの方をボウルに張った水に叩きつける。
これはかなり激しい洗い方ですね。水菜を叩きつけることで強い振動を与えて、汚れなどを落としやすくするのでしょう。
さすがプロの洗い方!かなり確実に水菜の土や虫を落とせそうですね。
50℃洗い
水の代わりにお湯を使う方法もご紹介しましょう。
- ボウルに50℃のお湯を張る。
- 水菜を一束まとめてお湯につけ、その中で15秒間ふり洗いする。
「鮮度が増す」「日持ちが良くなる」「甘味が増す」などと話題になった、野菜の50度洗い。
これを水菜で行ってみると、水菜についた虫を洗い流せるだけではなく、しゃっきりとした歯ごたえが増すという嬉しい効果が!
ただ、温度が低すぎると雑菌を増殖させてしまう危険がありますし、逆に温度が高すぎると加熱した状態になってしまうので、お湯の温度と洗う時間には注意が必要です。
水菜をしっかり洗うべき理由とは
色々と水菜の洗い方を見てきましたが、なぜここまで洗い方にこだわるべきなのでしょうか?
水菜は、ご存じの通り、ほそい茎や細い葉がみっしりと生えているという独特の形をしています。
このため、畑の土が根っこ付近からちょっと上の方まで入り込んでしまっていることが多いです。
また、水菜は自家栽培で作る人が多い野菜でもあり、自宅で栽培して収穫した場合や、よその家庭菜園で作られた水菜を譲ってもらうと、土だけではなく虫や虫の卵がついていることがあります。
このため、水菜は数ある野菜の中でも、特にしっかりと洗う必要があるのです。
鍋で利用する場合は、洗わなくてもいい?
結論から言えば、鍋に入れる場合もきちんと洗った方が良いです!
水菜と言えば、鍋で大活躍の野菜ですよね。
鍋で使う場合、水菜を洗わずにそのまま使っているレシピも確かにあります。
サラダじゃないし、どうせ熱を加えるのだから…という気持ちもわかりますよね。
ただ、先ほど見た「水菜をしっかり洗うべき理由」を考えると、鍋に入れる場合もきちんと洗った方がいいでしょうね。
鍋で水菜を使う場合、水菜の大切な栄養分であるビタミンCを十分摂取できるように、調理する時間は短めにして、煮過ぎないように注意しましょう。
水菜に虫がついてるけど食べても大丈夫?
水菜につきやすい虫は沢山いますので、よく見かける代表的な虫をいくつかご紹介します。
- アオムシ
- アブラムシ
- コナガ
アオムシ
モンシロチョウの幼虫です。子どものときに蝶を育てたことがある人にとっては、お馴染みの虫の一つですね。その名の通り淡い青緑色をしています。
この虫の場合は、虫そのものを取ってしまえば、虫食いされた水菜自体は食べても問題ありません。
アブラムシ
半透明の薄い緑色をしていて、大きさは1~4㎜程度と非常に小さい虫です。こちらも非常によく知られた虫ですね。
アブラムシがついている水菜は、食べずに処分する方がいいでしょう。
ウイルスを媒介する特徴を持っているため、アブラムシに食われた葉は病気にかかっている可能性が高いです。
コナガ
アブラナ科植物に取りつく害虫の代表格と言ってもいい虫です。
蛾の幼虫で、「コナガ」とは、漢字表記では「小菜蛾」。まさに名前の通り、小さな葉につく虫といったところですね。
こちらも、アオムシ同様、虫を取ってしまえば水菜そのものに害はありません。
水菜は、虫には随分と人気がある野菜のようですね(^^;)
他にも水菜を好んで食べる虫はいますが、大部分は無害で、食害にあった水菜は食べても問題ないようです。
アブラムシだけは注意してください。
まとめ
今回は、水菜の洗い方について調べてみました。
まとめると…
- 根が残っている場合は切り落とす
- ボウルに水を張る
- 根元の部分の茎と茎の間を広く広げ、そこに流水を当てるようにして洗う
- 水菜の葉の部分と根っこの部分をボウルに張った水に叩きつける
- 50℃のお湯の中で15秒のふり洗いも効果的
あわせて、水菜につくことが多い虫についても見てみました!アブラムシ以外は虫食いになった水菜を食べても大丈夫という結論でした。
毎度のことですが、野菜系のテーマは、虫とは切っても切れない縁があります。
調査の中で虫の写真が出てくるサイトを見るのは、実は怖くて仕方がありません(しかも今回は毛虫系…)。
虫に好まれるのは、むしろ健康でいい野菜という理屈も頭では理解できるのですが…。
入手した野菜に虫がいるのを発見したら、精神衛生的にダメージが大きすぎて、健康野菜の効果も半減しそうな勢いです…。
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