甘くておいしいさつまいも、皆さんはどんな食べ方がお好きですか?
シンプルな石焼き芋もいいですし、ちょっと手を加えてスイートポテトにするのもいいし…。
ところが、甘いはずのさつまいもが、たまに「苦い」ことがありませんか?
ふかしたさつまいもを、待ってましたと口に入れた途端、「おいし~!」と満面の笑みで叫ぶ代わりに、「……に、苦い」と言わなければならないときのあの切なさ。
さつまいもが苦い場合、一体何が原因なのでしょうか?防ぐ方法は?
今回は、「さつまいもが苦いのはなぜ?」について調べてみました!
さつまいもが苦い理由
さつまいもが苦い場合、多くは「灰汁(アク)」に含まれる成分が原因と考えられます。
その成分とは…
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- タンニン
- クロロゲン酸
- ヤラピン
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タンニンは時々耳にしますが、その他2つの成分は初めて聞いたような気がします。
どんな成分なのか、少し詳しく見てみましょう。
タンニンとクロロゲン酸
タンニンとクロロゲン酸はポリフェノールの仲間です。
ポリフェノールと言えば、赤ワインにも含まれる栄養豊富な抗酸化作用を持つ成分で、体にいい物質とされています。
コーヒーの生豆にもクロロゲン酸が多く含まれており、コーヒーの苦みや香りのもとになっています。
赤ワインやコーヒーに多少の苦味・えぐみがあるように、ポリフェノールを含むさつまいもにも自然の苦味があるというわけです。
ヤラピン
ヤラピンはさつまいも固有の灰汁(アク)の成分です。
さつまいもをカットした時に出てくる白い液体を見たことがある人も多いかと思いますが、それが「ヤラピン」です。
消化活動を促進する効果を持ち、これも体にいいとされる成分です。
ただ、このヤラピン、空気に触れると酸化して苦味がアップするという性質があります。
ヤラピンは、さつまいもの皮の近くに多く分布しており、皮に黒っぽいシミや斑点がある場合、そこを食べると苦く感じられる場合があります。
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【さつまいもの黒斑病にご注意‼】
この「皮に黒っぽいシミや斑点がある場合」について、一つ注意が必要なことがあります。
それは、さつまいもの「黒斑病(こくはんびょう)」の可能性があります。
これは、さつまいもの病気の一種で、患部付近は食べると苦味があるそうです。たとえ苦味がない場合でも、食べない方が安全です。
※ 病害虫・雑草の情報基地と言うサイトに、黒斑病のさつまいもの写真がありますので、チェックして見て下さい。
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黒斑病のさつまいもの写真を私も見たのですが、病斑部分が小さい場合、見た目だけでは黒斑病と判断できないのでは?とちょっと心配になりました。
何はともあれ、このような感じの皮の異変に気づいたら、そのさつまいもは処分しましょう!
この黒斑病以外のさつまいもの苦味は、すべて天然由来成分なので問題ありません。
苦味を予防する方法
それでは、さつまいもの苦味を予防する方法をいくつか考えてみましょう。
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- 苦い部分を取り除く
- 灰汁(アク)抜きをする
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こちらも、1つずつ見てみましょう。
苦い部分を取り除く
さつまいもの苦味成分が分布する位置はだいたい決まっています。その部分をカットすることで苦味を防ぐことができます。
その部分とは…
- さつまいもの両端
- 黒い斑点がある部分
- 変色部分
まずは、下ごしらえの段階でこうした部分を切り取ってしまいましょう。
さつまいもの苦味が集中する特定の部位があるとは、実は今回調査するまで知りませんでした。知らないにも関わらず、その部位はずっと切り取って使っていたんですよね。
先祖代々の生活の知恵でしょうか(^_^)
灰汁(アク)抜きをする
苦味が出やすい部分を取り除いたのち、さつまいも全体から灰汁(アク)抜きをすれば苦味対策は万全です。
さつまいもの灰汁(アク)抜き方法については、「さつまいもの変色を防止する方法」で詳細を説明していますので、確認してみてください。
苦いさつまいも食べたけど大丈夫?
食べてしまっても大丈夫ですので、ご安心ください。
これまで見てきたように、さつまいもの苦味成分は灰汁(アク)に含まれる天然由来成分なので、なにか体に害があるわけではありません。
苦いさつまいもをそのまま食べてしまったけど大丈夫?と心配される方もいると思いますが、美味しくないだけであって、健康被害があるわけではありません。
苦いさつまいもを美味しくするレシピ
苦味があってあまり美味しくないさつまいもを、何とかおいしく食べる方法はないかということで、ぴったりのレシピを2つご紹介します。
<レンジでさつまいもケーキ>
【材料】
- ふかしたサツマイモ 200g程
- 砂糖 大さじ3
- バター 小さじ2
- 卵 1個
- 小麦粉 大さじ6
- 牛乳(低脂肪乳でも) 大さじ4
【作り方】
- ふかしたさつまいもの皮をむき、ボールでつぶす。
- ①に他の材料をすべて加え、泡だて器でよく混ぜる。
- バターを塗ったタッパーに生地を流し入れる。
- ③にラップをかけ、電子レンジで加熱(600wで4分間)する。
- 竹串で刺して生の生地がつかなければ完成です。
砂糖の甘味とバターのコクでイマイチのさつまいもをおいしく変身。オーブン要らずなのもうれしいですね。
<芋きんとん>
【材料】
- さつまいも 2本(200~300g)
- バター 10g
- 牛乳 100ml
- 砂糖 大さじ3~4
- 塩 少々
【作り方】
- さつまいもはゆでるかレンジで加熱しておく(600wで5分)。
- 牛乳とバターをレンジで1分加熱。
- ①②に砂糖と塩を加え、さつまいもをつぶしながら混ぜる。
- 成形して完成。
このレシピはまさに、苦いさつまいもを美味しく食べるために考案されたものだそうです。
どちらも似たような材料で、簡単にできるので、ぜひとも両方お試し下さい。
まとめ
今回は、今回は、「さつまいもが苦いのはなぜ?」について調べてみました。
[st-midasibox-intitle title=”まとめ” fontawesome=”” bordercolor=”” color=”” bgcolor=”” borderwidth=”” borderradius=”” titleweight=”bold”]
- さつまいもの苦味は、さつまいもの灰汁(アク)の成分であるクロロゲン酸、タンニン、ヤラピンが原因。
- 灰汁(アク)成分は元々さつまいもの栄養分の一部なので、苦くても食べて問題ない。
- さつまいもの皮が黒変している場合は黒斑病の可能性があるため、食べずに処分する。
- さつまいもの灰汁(アク)由来の苦味は、苦くなりがちな部分を取り除く・灰汁(アク)抜きすることで対応可能。
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加えて、苦いさつまいもを美味しく食べるレシピもご紹介しました!
苦いさつまいもの救済レシピ、今回は2つだけご紹介しましたが、調べてみると案外沢山ありました。
どれもこれも美味しそうで、苦いさつまいもでなくても作ってみたいなぁなんて思ってしまいました。
皆さんも何か救済レシピをお持ちですか?公開したら人気レシピになるかもしれないですよ!
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