日本の食卓に欠かせない野菜のひとつ、大根。
おでんの大根とか最高だよね!
その大根の鮮度と風味を長持ちさせるための頼れる知識とノウハウをご紹介します。
- 黒カビが大根にもたらす色と形状の変化
- 表面に現れる小さなぶつぶつがカビの警告サインである可能性
- カビが私たちの健康に与える影響
腐敗した大根が持つ危険なサインも見落とさずに、安全で美味しい大根の選択と管理をするためのガイドとしてお役立ていただければ幸いです。
この記事を通じて、大根をより深く理解し、その魅力を最大限に引き出す手助けとなることでしょう。
大根の変色を理解する:食べられる変色と危険な変色
大根に限らず、食べ物が変色するのって、ちょっと不気味だね
だからこそ、しっかりとした理解が必要だよ。
原因と特徴:安全な変色と危険な変色を見分ける
大根が変色する原因には、酸化や光、温度変化など様々なものがあります。
自然な変色としては、表皮が若干黄ばむ程度で、これは鮮度が若干落ちてきた程度の現象です。
このレベルの変色は煮物などの加熱調理で問題なく利用できます。
一方で、青くなったり、黒ずんだりするのは危険な変色と考えられます。
特に、ぬめりや異臭が伴う場合、それは腐敗が進んでいるサインであり、消費を控えるべきです。こうした変色は細菌の増殖による場合が多く、食中毒のリスクが高まります。
鮮度を保つための保存方法:冷蔵と常温保存の違い
大根の鮮度を長く保つためには、適切な保存方法を選ぶことが重要です。
大根は低温で湿度を適度に保つことで鮮度が保たれやすくなります。冷蔵庫での保存は、常温保存に比べて鮮度が長持ちしますが、直接冷気に触れないようにしてください。
常温保存の場合は、直射日光を避け、風通しの良い涼しい場所に保管する事が重要です。ただし、常温では変色が起こる速度が速まるので、早めに使い切るようにしましょう。
大根が茶色に変色した場合
大根が茶色に変色することなんてあるの?
驚くことにあるんだ。
ここでは、下記の2つを紹介するね。
- 茶色に変色しても食べられるのか
- 茶色に変色する理由について
茶色に変色しても食べられるのか?
基本的には食べられます。
ただ、美味しくないことが多く、食べるのは難しいかもしれません。
細胞と細胞の間に気泡ができる、いわゆる「す」が入る前の状態なので、食べるなら早めに食べきった方がいいです。
気になるなら、変色した部分を取り除いて食べるといいでしょう。
茶色に変色する理由
大根が茶色に変色する理由は「赤芯症」「黒芯症」などとよばれる生理障害、生理現象です。
薄茶色、赤褐色と色に応じて呼び名が変わります。
大根の収穫間際に土の温度が22度を超えると、発生することが多いです。
遅い時期に採れる種類の大根でも、この障害に弱いものが多く発生することがあります。
「青あざ症」同様、ホウ素が欠乏しても起こります。
ポリフェノールが蓄積され、薄茶色に変色することもあります。
大根が青色に変色した場合
大根に限った話じゃなくて、食べ物が青色?
びっくりするよね!?
ここでは、下記の2つを紹介します。
- 青色に変色しても食べられるのか
- 青色に変色する理由について
青色に変色しても食べられるのか?
結論から言うと、食べられます。
ウイルスなどによるだいこんの病気ではなく、食べても害はありませんが、苦味があります。
農林水産省
大根おろしにすると、不思議なことに色が気にならなくなります。
煮物や味噌汁の具にしても、調味料の色で違和感なく食べられます。
ただ、苦味がきつすぎる場合は、食べるのを諦めた方がいいでしょう。
青色に変色する理由
大根が青く変色する理由は、「ダイコン青変症」「青あざ症」「青変」などとよばれる生理障害、生理現象です。
- 乾燥
- 高湿度
- 高温
- ホウ素の欠乏
これらが原因で起こります。
生育中、大根自体が大きくなる栽培期間の後半に平均気温が25度を超えると、大根が植わっている土の温度も上昇し、この現象が起こります。
夏大根、しかも首の方の青い部分に起こることが多いです。
ホウ素は、鉄、マンガンなどと並んで野菜の栽培をする土中に必要とされる養分です。
野菜を育てるためには、いくつかの養分がそれぞれの野菜に応じたバランスで存在することが大切だとされています。
更に、白い大根ですが、ブルーベリーでも知られているアントシアニンが実は含まれています。この色素によって大根が青色に変色することもあります。
大根が黒色に変色した場合
大根が黒に変色してたら、もう食べられないよね?
さすがにパッと見て黒色だと驚くよね。
ここでは、下記の2つを紹介します。
- 黒色に変色しても食べられるのか
- 黒色に変色する理由について
黒色に変色しても食べられるのか?
答えとしては、食べられます。
苦味がありますが、食中毒は起こりません。
気になるなら、変色した部分を取り除いて食べるのがおすすめです。
大根が黒色に変色する理由
大根が黒色に変色する理由は、主に「黒芯症」と「黒点病」が考えられます。
「黒芯症」はホウ素の欠乏によって起こる生理障害、生理現象です。生育中に温度が高くなると、起こることがあります。
「黒点病」は、土中の糸状菌というカビが大根に入り込む病気の一種です。これも高温が原因の一つです。
大根には、皮の内側数ミリ~数センチの間に筋があります。これは維管束(いかんそく)という大根に水分を通す管で、ここにカビが入り込みます。
糸状のカビなので、虫のように見えることも多くビックリしてしまうかもしれません。
またカビなので体に良くないと思われるかもしれませんが、食べることはできます。
大根が透明になっている場合
大根が透明?
切った断面が透明に見えることがあるよ。
ここでは、下記の2つを紹介します。
- 透明に変色しても食べられるのか
- 透明に変色する理由について
透明に変色しても食べられるのか?
結論としては、食べられます。
サラダや大根おろしには向きませんが、煮物にすれば違和感なく食べられます。
透明になる理由
大根が透き通った透明のような感じになる理由は、蜜入りのリンゴのようになる「水晶現象」という生理現象です。夏場に多い現象で、保存状態が悪いと起こりやすくなります。
- 夏場の常温保存で高温になった
- 冷蔵庫と常温での保存を繰り返した
これらのことが主な原因として考えられます。
大根の変色を防ぐ方法とは
買ってきた大根の変色に気を付けていても、お店ですでに変色していたら、どうしようもないですよね。
でも、変色しているかどうかは大根を外側から見ても分かりません。
そこで、お店で購入する時のポイントと、購入してから家でできるポイントをご紹介します。
- あらかじめカットされた大根を購入する
- 冷蔵で保存され売られていた大根なら、家ですぐに冷蔵庫に入れる
- 早めに食べきる
- 切ったらすぐに調理する
【それぞれのポイントの理由を説明します】
- 丸のままの大根だと、変色は分かりません。でもカットされた大根なら、断面を見て判断しやすいでしょう
- 冷蔵庫と常温での保存を繰り返さないために、温度変化をなくすことが大切です。
- 変色が始まると、時間が経つにつれて変色が進んでいきます。早めに食べると、変色を最小限で食い止められます。
- 野菜は、切り口が酸素に触れると酸化が進みます。酸化は変色にもつながるので、切ったらすぐに調理します。
いずれも気温が高くなりやすい夏大根に起こることが多いです。夏場は特に気を付けてみてくださいね。
切った大根の変色防止:効果的な保存方法
切った後の大根は、呼吸作用が活発になり、変色しやすくなるため、注意深く保存することが大切です。
切った直後の対処法:鮮度を保つ簡単な方法
切った大根は、酸化を防ぐために水にさらすという簡単な方法で鮮度を保つことができます。
また、水に少量の酢を加えると、より効果的に変色を防止できます。
使用するまでの短時間であれば、この方法で十分鮮度管理が可能です。ただし、長時間水にさらすと大根の風味が損なわれることがあるため注意が必要です。
長期保存のコツ:冷凍保存と冷蔵保存の比較
長期にわたって大根を保存する場合、冷蔵保存と冷凍保存が考えられます。
冷蔵保存は冷蔵庫の野菜室での保管を意味し、数日間は鮮度を維持することが可能です。
対して、冷凍保存は大根を適当な大きさにカットし、洗って水気をしっかり取り除いた後、冷凍用の保存袋に入れて保管します。これにより、長期間鮮度を保つことができるので、一度に多く調理する必要がなく便利です。
ただし、解凍する際はやわらかくなってしまうため、煮物や揚げ物などの加熱調理に適しています。
まとめ
大根が変色した場合をお伝えしてきました。
- 茶色に変色した場合
- 青色に変色した場合
- 黒色に変色した場合
- 大根が透明になっている場合
いずれも食べられます。
変色する理由は、様々な要因が考えられます!
- ホウ素の欠乏によって起こる生理障害、生理現象
- 生育中の温度上昇
- アントシアニンによる反応
- 土中のカビが入り込んだ病気
- 保存状態
変色を防止するには、次のような方法があります。
- あらかじめカットされた大根を購入する
- 冷蔵で保存され売られていた大根なら、家ですぐに冷蔵庫に入れる
- 早めに食べきる
- 切ったらすぐに調理する
大根が変色していても驚くことはないんですね。変色を防止する方法もありますから、うまく利用してみてくださいね。
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