煮物に大根おろし、サラダにも美味しい大根。
雪のように白いものだと思っていたら、そうではないんです。
先日スーパーで買った大根を切ったら、青くなっていました。まるで青いインクを流し込んだようなビビッドな青色にビックリ!私としたことが、初めての体験で度肝を抜かれてしまいました。
このように変色した大根って、食べられるのでしょうか?
調べてみると、茶色や黒色、透明になることもあるようです。
白いと思っていた大根が変色していたら、かなりショックですよね。でも、まず気になるところは、ズバリ食べられるかどうかです。
大根が茶色・黒・青に変色してるけど食べられるのか?そしてその原因を調べてみました。
茶色に変色した場合
食べられるのか

基本的には食べられます。
でも美味しくないことが多く、食べるのは難しいかもしれません。
細胞と細胞の間に気泡ができる、いわゆる「す」が入る前の状態なので、食べるなら早めに食べきった方がいいです。
気になるなら、変色した部分を取り除いて食べるといいでしょう。
茶色に変色する理由
スーパーで買ってきた大根が黒芯症(褐色芯腐れ症)だった。がーん。1/4ほど捨てたよ・・・ただの生理障害だから痛んでても食べられるけど黒いところは取り除いかないとまずいのよねw ちょっと損した気分(´・ω・`)
— 菜園さと (@satogarden) 2013年1月23日
大根が茶色に変色する理由は「赤芯症」「黒芯症」などとよばれる生理障害、生理現象です。薄茶色、赤褐色と色に応じて呼び名が変わります。
大根の収穫間際に土の温度が22度を超えると、発生することが多いです。
遅い時期に採れる種類の大根でも、この障害に弱いものが多く発生することがあります。
「青あざ症」同様、ホウ素が欠乏しても起こります。
ポリフェノールが蓄積され、薄茶色に変色することもあります。
青色に変色した場合
食べられるのか

結論から言うと、食べられます。
苦いことがありますが、食中毒は起こりません。
大根おろしにすると、不思議不思議、おろしているうちに色が気にならなくなります。
煮物や味噌汁の具にしても、調味料の色で違和感なく食べられます。
ただ、苦味がきつすぎる場合は、食べるのを諦めた方がいいでしょう。
青色に変色する理由
大根擦ってたら青みが出てきてパニクったけど食べても平気みたい。だけど、苦味強いらしいからこれ以上はやめておこう……青あざみたいなの初めてみたわ。 pic.twitter.com/v5xedGD8la
— くけ@5/4家宝 西1-D27b (@ck_417) 2017年1月30日
大根が青く変色する理由は「青あざ症」「青変」などとよばれる生理障害、生理現象です。
- 乾燥
- 高湿度
- 高温
- ホウ素の欠乏
これらが原因で起こります。
生育中、大根自体が大きくなる栽培期間の後半に平均気温が25度を超えると、大根が植わっている土の温度も上昇し、この現象が起こります。
夏大根、しかも首の方の青い部分に起こることが多いです。
ホウ素は、鉄、マンガンなどと並んで野菜の栽培をする土中に必要とされる養分です。
野菜を育てるためには、いくつかの養分がそれぞれの野菜に応じたバランスで存在することが大切だとされています。
更に、白い大根ですが、ブルーベリーでも知られているアントシアニンが実は含まれています。この色素によって大根が青色に変色することもあります。
黒色に変色した場合
食べられるのか

答えとしては、食べられます。
苦味がありますが、食中毒は起こりません。
気になるなら、変色した部分を取り除いて食べるといいでしょう。
黒色に変色する理由
大根の黒点輪腐病とはこんな感じです。 pic.twitter.com/I9JsOP4WEG
— さかまき (@ristorante_maki) 2013年10月30日
大根が黒色に変色する理由は、主に「黒芯症」と「黒点病」が考えられます。
「黒芯症」はホウ素の欠乏によって起こる生理障害、生理現象です。生育中に温度が高くなると、起こることがあります。
「黒点病」は、土中の糸状菌というカビが大根に入り込む病気の一種です。これも高温が原因の一つです。
大根には、皮の内側数ミリ~数センチの間に筋があります。これは維管束(いかんそく)という大根に水分を通す管で、ここにカビが入り込みます。
糸状のカビなので、虫のように見えることも多くビックリしてしまうかもしれません。
またカビなので体に良くないと思われるかもしれませんが、食べることはできます。
大根が透明になっている場合
食べられるのか

結論としては、食べられます。
サラダや大根おろしには向きませんが、煮物にすれば違和感なく食べられます。
透明になる理由
買ってきた大根が…
水晶現象というらしい…
買い直しだわ…早く実家の野菜達が収穫できますように pic.twitter.com/NHfJJ99uz9
— 松鶴香 (@miumiu_0415) 2016年10月15日
大根が透き通った透明のような感じになる理由は、蜜入りのリンゴのようになる「水晶現象」という生理現象です。夏場に多い現象で、保存状態が悪いと起こりやすくなります。
- 夏場の常温保存で高温になった
- 冷蔵庫と常温での保存を繰り返した
これらのことが主な原因として考えられます。
変色を防止する方法

買ってきた大根の変色に気を付けていても、お店ですでに変色していたら、どうしようもないですよね。
でも、変色しているかどうかは大根を外側から見ても分かりません。
そこで、お店で購入する時のポイントと、購入してから家でできるポイントをご紹介します。
- あらかじめカットされた大根を購入する
- 冷蔵で保存され売られていた大根なら、家ですぐに冷蔵庫に入れる
- 早めに食べきる
- 切ったらすぐに調理する
【それぞれのポイントの理由を説明します】
- 丸のままの大根だと、変色は分かりません。でもカットされた大根なら、断面を見て判断しやすいでしょう
- 冷蔵庫と常温での保存を繰り返さないために、温度変化をなくすことが大切です。
- 変色が始まると、時間が経つにつれて変色が進んでいきます。早めに食べると、変色を最小限で食い止められます。
- 野菜は、切り口が酸素に触れると酸化が進みます。酸化は変色にもつながるので、切ったらすぐに調理します。
いずれも気温が高くなりやすい夏大根に起こることが多いです。夏場は特に気を付けてみてくださいね。
まとめ
- 茶色に変色した場合
- 青色に変色した場合
- 黒色に変色した場合
- 大根が透明になっている場合
いずれも食べられます。
変色する理由は、様々な要因が考えられます!
- ホウ素の欠乏によって起こる生理障害、生理現象
- 生育中の温度上昇
- アントシアニンによる反応
- 土中のカビが入り込んだ病気
- 保存状態
変色を防止するには、次のような方法があります。
- あらかじめカットされた大根を購入する
- 冷蔵で保存され売られていた大根なら、家ですぐに冷蔵庫に入れる
- 早めに食べきる
- 切ったらすぐに調理する
大根が変色していても驚くことはないんですね。変色を防止する方法もありますから、うまく利用してみてくださいね(^^)

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