【銀杏が苦い理由】独特の苦味をおさえる方法を丁寧に紹介します!

秋の味覚の一つとして、銀杏を食べるのを楽しみにしている方も沢山いるでしょう。

私もその一人で、茶わん蒸しとくれば、栗より海老より銀杏というくらい銀杏好きです。

ところが、銀杏の苦さがだめで食べられない…という方も少なくありません。

個人的には、銀杏に限らず、苦い食材は特に嫌いではないので気にしたことがなかったのですが、確かに独特の苦味ですよね。

そこで今回は、銀杏が苦い理由について調べてみました!

目次

銀杏が苦い理由とは

銀杏が苦いのは、銀杏にもともと含まれている成分によるものです。

その成分の名は「アルカロイド

銀杏の苦味だけではなく、銀杏特有の臭いの原因にもなっている成分です。

植物の中には、アルカロイドなどの苦味成分や、苦味によく似た辛味成分を持つものが少なくありません。

これは、植物が子孫を残すための巧妙な仕組みの一つです。

つまり、苦味や辛味を出すことで、他の動物に食べられてしまうのを防ごうとしているのです。

動物は、植物をかじってみて嫌な味がすると、それを覚えます。
そして、その後、その植物には近づかなくなります。これは、臭いの場合も同様で、嫌な臭いには、動物を遠ざける効果があります。

銀杏は、「臭い」と「苦味」という2つの方法を使って、動物から身を守っているわけです。

アルカロイドとは

さて、「アルカロイド」という成分について、少し詳しく見てみましょう。

アルカロイドという言葉は、「アルカリに似た化合物」という意味で、窒素を含むアルカリ性植物成分を総称してこう呼んでいます。

誰でも聞いたことがあるアルカロイドとして、植物から抽出された成分からなる医薬品があげられます。モルヒネキニーネがそれに該当します。

他にも、コーヒーに含まれるカフェイン、たばこ成分のニコチンもアルカロイドの一種です。
モルヒネの例で分かる通り、使い方によって毒にも薬にもなる成分と言っていいでしょう。

アルカロイドは、身近な野菜にも含まれています。例えば、菜の花、うど、トマト、なす、ふきのとうなどがあります。

特に、春野菜に含まれる植物性アルカロイドは、「デトックス成分」と呼ばれ、体内に蓄積した余分な水分や毒素を排出する働きがあると考えられています。

他にも、期待される効果として、疲労回復ストレス解消などがあります。

野菜に含まれる程度の量を摂取する分には、害よりもメリットの方が大きいというわけで重宝されています。

食べ物が「苦い」という話題では、いつも「古いから?」「腐っているから?」と心配になるものですが、銀杏に関してはそんな理由ではなかったのですね。

とりあえず一安心です。

銀杏の苦味を抑える方法

銀杏をよりおいしくいただくために、苦味を抑えることが出来たら…

そんな方のために、銀杏の下処理方法をいくつかご紹介します。

まず、通常私たちが食べ物として目にする銀杏は、「」と呼ばれる種の中心部分だけを指します。

自分で拾ってきた銀杏は、実がついたままの状態ですので、これを食べられるようにするには、以下の手順のような下処理が不可欠です。

下処理

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#E1F5FE” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]

<道具>
・ゴム手袋
・容器:下処理をする銀杏の量により、バケツやボウルなど、適当なサイズのものを使います。
・水
・新聞紙

[/st-mybox]
[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#ffebee” bordercolor=”#ffebee” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]

<手順>
1.容器に水を張り、その中に銀杏を入れてしばらくおきます。
2.銀杏の実が水でふやけてきたら、ゴム手袋をつけた手でもんで実を取り除きます。
3.殻付きの種だけになったら、水から取り出します。
4.新聞紙に並べて、殻が白くなるまで天日干しします。

[/st-mybox]
[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#FFC107″ bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”2″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]

この下処理に関して、不慣れな方には特に注意して欲しいことが2点あります。

  1. この作業を進める際には、ゴム手袋をはめることを絶対に忘れないようにしてください。実に直接触れると、皮膚がかぶれてしまいます。
  2. 作業中、水でふやけた実から強烈な臭いが発生します。そのため、作業は:

    ・野外で行うか
    ・十分に喚起できる場所

    で行ってください。

[/st-mybox]

いずれの場合も、ご近所迷惑になる可能性さえありますので、予めお知らせとお詫びをしておくことをおすすめします。

住環境によっては、この下処理は断念した方がいい場合もある点、ご留意ください。

殻の剥き方

実はついていないけれど、殻が付いている銀杏の場合は、食べる前に殻を取り除く必要があります。

殻を取る簡単な方法として、紙袋と電子レンジを使うやり方があるのでご紹介しますね。

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#E1F5FE” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]

<道具>
・ハンマーまたは麺棒
・糊付けできる封筒。処理する銀杏の量によっては、封筒の代わりに紙袋を使用します。
・電子レンジ
・軍手
・新聞紙

[/st-mybox]
[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#ffebee” bordercolor=”#ffebee” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]

<手順>
1.殻付き銀杏を、ハンマーまたは麺棒で叩いて軽くヒビを入れます。
2.①の処理をほどこしたヒビ入り銀杏を紙袋に入れ、しっかり封をします。
3.②の紙袋入り銀杏を電子レンジに入れ、500w~600wで1分~1分半を目安に加熱します。
4.ポップコーンがはじけるような音がしたら加熱終了です。
5.電子レンジから紙袋入り銀杏を取り出し、軍手をはめて新聞紙の上で殻を取ります。

[/st-mybox]
電子レンジから取り出した直後の銀杏は非常に熱いので、取り扱いにご注意ください。

こちらの動画が参考になります。

 

銀杏の色が緑色だと「あれっ?」って思いませんか?

実は、これは茶碗蒸しのせいで「銀杏の色=黄色」となっている人が多いのですが、実は違っています。

詳しく知りたい方は、銀杏の色の違いは何?季節の変化でみるメカニズムが美しい!をご覧ください。

薄皮のとり方

銀杏の薄皮は、基本的には加熱することではがすことが出来ます

フライパンで軽く炒める、あるいは、鍋でゆでながら、中で軽く銀杏を転がすと、するりときれいにむけます。

銀杏をどんな状態で入手したかによって、下処理の仕方が違うことが分かりました。

殻付き銀杏の電子レンジ処理は面白い方法ですよね。

すぐに調理に使える下処理済みの銀杏しか買ったことがないので、この動画を見ているとちょっと自分でもやってみたくなりました。

食べ過ぎると銀杏中毒になる?

さて、銀杏を食べる時、一つ注意が必要なことがあります。
それは、「銀杏中毒」です。

「銀杏中毒」とは、銀杏に含まれる成分の一つである「4-O-メチルピリドキシン」によって引き起こされるビタミンB6欠乏症を指します。

銀杏中毒によるビタミンB6欠乏症は、てんかんに似た強いけいれんや嘔吐として現れ、特に子どもの場合に症状が強く出ます。

参考:農研機構 銀杏中毒について

ここでおさえておきたいのは、銀杏をいくつ食べると、こうした中毒症状がでる危険性があるのかということですよね。

[st-mybox title=”注意ポイント” fontawesome=”fa-exclamation-circle” color=”#ef5350″ bordercolor=”#ef9a9a” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]

目安は、大人で40個以上子どもで7個以上です。

大人の場合、一度に40個の銀杏を食べることはまずなさそうですが、子どもの7個は状況によってはありうる数ですね。

食べ過ぎには、十分注意する必要があります。

[/st-mybox]

万が一、うっかり食べ過ぎて銀杏中毒になってしまった場合は、すぐに医療機関を受診するのがベストです。

中毒なら、食べたものをすぐに出さなければと考えて無理に吐かせたりすると、それがひきがねになってけいれん発作が起こる場合があり、とても危険です。

すぐに病院に行き、きちんと医師に処置をしてもらいましょう。

てんかん様発作とは、ずいぶん激しい中毒症状ですね。

銀杏は、特に大量に食べるような食材ではないので、めったなことはないとは思います。

しかし、後述する銀杏のお菓子が家に置いてあったりする場合は、小さいお子様がいる家庭では特に注意が必要かもしれません。

やみつきになる銀杏の商品

さて、ここではやみつきになる銀杏商品を2つご紹介します。

セブンイレブンの銀杏

まず一つ目は、セブンイレブンの「石垣の焼き塩を使って味付けたぎんなん」です。

こちらは、「石垣の焼き塩」による味付けがポイントのようです。塩辛い味ではなく、まろやかな塩味で食べやすいと評判です。

黒田家 揚げぎんなん

\楽天ポイント5倍セール!/
楽天市場
\毎月5のつく日はポイント5%還元!/
Yahooショッピング

お次は、黒田家さんの「揚げぎんなん」
こちら、銀杏をカリッカリになるまで揚げて、お塩で味付けした銀杏スナックです。

すでに食べた方々からのレビューコメントでも評価は上々ですね。見るからにビールのおつまみにピッタリな感じです。

塩味とかすかな苦味のコンビネーションが、大人の味として大人気といったところでしょうか。

銀杏は、料理用の食材として使えるだけではなく、おやつとして食べてもおいしいということですね。

 

まとめ

今回は、銀杏が苦い理由について調べてみました。

まとめると…

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#FFC107″ bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”2″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]

  1. 銀杏が苦いのは、成分の一つであるアルカロイドが原因である。
  2. アルカロイドは植物に含まれる窒素を含むアルカリ性成分の総称で、医薬品として使われるものや、野菜に含まれているものもある。
  3. 銀杏の苦味は、下処理をきちんとすることである程度抑えることが出来る。入手した銀杏の状態によって、いくつか異なった処理の仕方がある。

    ① 実がついている場合
    ・貯めた水につけておき、実をふやかして手作業で実をはがす。
    ・実から発生するにおいと、実によって手がかぶれる点に特に注意が必要である。作業中はゴム手袋着用を忘れずに。

    ② 殻がついている場合
    ・封筒などの封ができる紙袋に入れて電子レンジで加熱する。
    ・電子レンジに入れる前に、殻にヒビを入れておく必要があるので、麺棒やハンマーを使って殻を叩くこと。
    ・電子レンジによる加熱処理直後は銀杏が非常に熱くなっているため、軍手をはめて殻をむくこと。

    ③ 薄皮だけがついている場合:薄皮の処理は簡単で、フライパンで軽く炒る、もしくは鍋でゆでながら転がすと自然にむけてくる。

  4. 銀杏は食べ過ぎると中毒症状を起こす危険性があるので、食べる量は控えめにする。中毒症状がみられた場合は、自己判断で対応せずに可及的速やかに医療機関を受診して処置を受けること。

[/st-mybox]

 

あわせて、やみつきになる銀杏スナックを2点、ご紹介させていただきました。

銀杏スナックはとてもおいしそうですが、やはり中毒が心配です。

大人だけの世帯なら問題ないかもしれませんが、小さな子どもがいる場合は、買い置きしないようにする、子どもが見つけられない場所に保存するなどの対応が必要かもしれませんね。

銀杏が苦い理由アイキャッチ

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次