買ってから家での保存期間が長くなりがちなキャベツ
キャベツは、常に冷蔵庫の中にあるよね!?
スーパーなどでキャベツを買うときは、丸ごと1個か半玉の場合が多いですよね。
家族の人数が多くても、それだけの量のキャベツを数日で使い切るのは難しいでしょう。
そういえば、この間買ったキャベツ、まだ残ってたっけ…と、冷蔵庫のキャベツをチェックすると、なんだか黒っぽくなっている。
しかも、あちこちに黒い斑点が!心なしか、変なニオイまで漂っている…。こんな経験はないでしょうか。
ついつい「腐っているのでは!?」と不安になりますが、実はキャベツは、腐っていると勘違いされやすい野菜でもあるのです。
それで今回は、キャベツが腐るまでの期間・腐ったキャベツの見分け方について調べてみました!
キャベツが腐るまで何日かかるのか?
キャベツの保存方法や状態によっては異なるので、3つのパターンでみていきます。
キャベツの保存に適した温度は0℃〜5℃と言われていますので、冷蔵庫で保存されていることを前提として話をしていきますね。
1玉まるごとキャベツの場合
キャベツが腐りはじめる目安の日数:3週間以上
1玉まるごとキャベツの賞味期限が2週間〜3週間程度なので、この期間を越えてくると腐り始めると考えて良いです。
ただ、この場合もキャベツの正しい保存方法ができている場合とお考えください。
- キャベツの芯を包丁でくり抜く
- 湿らせたキッチンペーパーを詰める
- ポリ袋にいれて、冷蔵庫で保存
キャベツは中心から水分が抜けていくので、乾燥を防ぐためにも①〜③の手順で行います。
キャベツの芯をくり抜くのが少し大変だと思う方は、調理グッズを使うのも良いかもしれません。
1/2や1/4のカットキャベツの場合
キャベツが腐りはじめる目安の日数:1週間以上
カットした断面が空気にふれて酸化しやすくなってしまいますので、1玉まるごとよりは腐るまでの期間は短くなってしまいます。
- 切れている断面をキッチンペーパーで覆う
- ポリ袋に入れ保存
カットしたものは、水分が黒ずみの原因になってしまうので、濡らさずにキッチンペーパーで覆うのがポイントです。
千切りキャベツの場合
キャベツが腐りはじめる目安の日数:3日以上
千切りキャベツは、空気にふれる面が非常に多いので、どうしても消費期限も短く腐り始めるまでの期間が短いです。
なぜキャベツが腐るのか
キャベツが腐る理由は、微生物の働きや適した環境が揃うことによります。細菌やカビなどの微生物は、野菜全般の腐敗の主要な要因となります。
腐る原因
キャベツが腐る一番の原因は、野菜に存在する水分や栄養分が細菌やカビの餌になり、増殖することです。
そしてそれらがキャベツの組織を分解し、キャベツ本体の腐敗を引き起こします。また、キャベツが傷ついたり、潰れたりした場合も、細菌やカビによる腐敗が進む原因となります。
腐敗の段階
キャベツは栄養価が高く、水分も多いため、腐敗しやすい野菜の一つです。腐敗は「初期段階」「中期段階」「終末段階」の3段階に分けて説明することができます。
初期段階では、細菌やカビが微生物として増え始め、腐敗が始まる一方で、まだ食材として食べられます。
中期段階になると、臭みを感じるほど細菌が増えていきますが、一部だけでも食べられる状態が続きます。
終末段階では、キャベツ全体が変色し、かなり強い臭いを発するようになります。この時点で食材としては使用不可能となり、危険です。
キャベツが腐るとどうなるのか?
おっと、すごい状態ですね。ここまでくれば、すぐに腐っていると分かりそうです。
でもまずは、本当は大丈夫なキャベツを無駄にしなくて済むように、腐ったキャベツの特徴を押さえておきましょうか。
外観(色)の変化
腐ったキャベツは色が変わり、黒っぽくなることが多いです。
青々とした色が褪せ、カビが生えている場合もあります。また、キャベツの葉がしなびていたり、ゲニカが黄色く澄んだ液体を出していることもあります。
触感の変化
キャベツが腐り始めると、肉厚だった葉が薄くなり、傷んだ部分はスポンジのような柔らかさになります。また、触った感じから腐敗の進行具合を感じ取ることもできます。
臭いの変化
キャベツが腐ると臭みが出てきます。腐ったキャベツの臭いは酸っぱいものや腐敗臭など、キャベツ特有の香りとは全く異なるため、すぐに異変に気付くことができます。
キャベツが腐っていると勘違いしやすい点
続いては、腐っていると勘違いしやすいキャベツの特徴を見てみましょう。
それでは、一つずつ詳しく見てみましょう。
紫の変色、黒ズミ、黒い斑点が見られる
キャベツが紫色に変色したり、黒ズミが出てきたら、その原因はポリフェノールの一種であるアントシアニンと考えられます。
カットした部分が酸化して変色したものなので、食べても問題はありません。
黒の斑点も、栽培中に使用された肥料が多かった場合や、栽培中の気温が低かった場合に出てくるのもので、腐っているわけではありません。
黒ズミや黒斑点については、よっぽど沢山でなければ、特に気にしなくても大丈夫です。
カットした時には白かった部分が茶色に変わっている
カットした部分が空気中の酸素に触れた結果、酸化が進んで茶色く変色したものです。
腐っているのではと心配する必要はありません。
カットしてしばらく置いておくと茶色くなるものといえば、リンゴもそうだね。
リンゴの場合、茶色くなっても、特に気にせずにその部分も食べてしまいますが、基本的にはキャベツも同じです。
見た目の悪さが気になるなら、その部分をスライスして取ってしまいましょう!
「キャベツが変色しても食べられる?防止するための3つの大事なポイント」で紹介していますので、興味のある方はそちらを参考にして下さい。
悪臭を発している
腐ったキャベツの特徴に「酸っぱいニオイ」がありましたが、腐っていなくても、キャベツは特有の悪臭を出すことがあります。
その原因物質はジメチルスルフィドというもので、もともとキャベツに含まれる無臭のイソチオシアネートが分解して作られた物質です。
ジメチルスルフィドは、キャベツが酸素に触れる時間が長いほど沢山作られるため、鮮度の悪い古いキャベツほど、このニオイを出す可能性が高くなります。
ただ、腐敗臭とは違うものなので、このニオイを出していても、鮮度が悪いこと以外に特にキャベツに問題はありません。
「キャベツが臭い?誰でも簡単に臭みを防ぐ方法を5つ紹介します!」に詳しくまとめてあるので、そちらをご参照ください。
外側がキレイで、中が黒ずんでいる
中身だけが黒ずんでいる現象を「春腐れ病」と言います。
葉物野菜は、畑で育っている時に降った雨水が、葉と葉の間に残って水分過多で菌が繁殖し、黒ずんでしまうことがあります。外側はキレイなので、農家の方も見破るのが難しいそうです。
黒ずんでいる部分を切り取ってキレイな部分は、食べることができます。
キャベツの鮮度を確認し、安全に美味しく食べるために
腐ったキャベツを食べてしまうと体調を崩す可能性が高いです。鮮度を保ち、美味しく安全にキャベツを食べるためのポイントを設けます。
キャベツの保存方法
キャベツの保存は、冷蔵庫の野菜室を利用するのが一般的です。低温かつ湿度が高い場所を好む細菌の繁殖を抑え、キャベツを新鮮な状態で長く保存することが可能となります。
また、キャベツは乾燥に弱いため、ビニール袋に入れて保存するとより長持ちします。
腐敗を防ぐポイント
キャベツの腐敗を防ぐには、乾燥を防ぎつつも湿りすぎない環境を保つことが重要となります。
また、キャベツ一つ一つに傷が付かないよう丹念に扱い、細菌の侵入を防ぐことも大切です。保存期間が被る場合は、できるだけ購入量を抑える、或いは早めに用途を見つけて消費することで、腐敗を防ぐことが可能となります。
キャベツが腐ってしまったことに関連してよくある質問
キャベツが腐ってしまったことに関連してよくある質問をまとめてお答えしていきます。
傷んだキャベツは食べられますか?
傷んだキャベツは、基本的には食べないほうがよいでしょう。傷んだキャベツは、カビや細菌が繁殖している可能性があり、腹痛・下痢・嘔吐などを引き起こす可能性があります。
ただし、切り口が黒や茶色に変色していても、カビが生えていなければ、まだ食べられる可能性もあります。その場合は、変色した部分を切り落として調理しましょう。
腐ったキャベツでも加熱すれば食べられますか?
キャベツをよく加熱すれば、カビや細菌を殺菌することもできます。
ただし、食中毒のリスクを完全に回避することはできないため、おすすめはしません。私なら潔く捨てます。
キャベツが腐ると黒くなるのはなぜですか?
キャベツが腐って黒く変色するのは主に2つの要因があります。
カビの影響
キャベツに傷や虫に食べられた跡があると、カビが入り込んで腐らせることがあります。カビはキャベツの細胞壁を壊す物質を出し、細胞の中の栄養を取りながら腐らせます。カビの中には、黒い部分を作るものもあります。
細菌の影響
キャベツの傷から細菌が入ると、腐り始めます。細菌はキャベツの細胞の中に入って、細胞を壊します。そして、細菌の中には、キャベツを黒くする色素を作るものもあります。
特に、以下の条件がそろうと、キャベツは腐りやすくなります。
- 傷や虫に食べられた跡がある
- 暑くて湿った場所
- 保存している時間が長い
まとめ
今回は、腐ったキャベツの見分け方について調べてみました。
【腐ったキャベツの特徴】
- 色の変化:黒くなる。
- 触感の変化:ヌメリのある液体がにじみ出てくる、葉が溶け始める。
- ニオイの変化:酸っぱいニオイがする。
【腐ったと勘違いされやすいキャベツの特徴】
- 紫の変色、黒ズミ、黒い斑点が見られる:ポリフェノールによる変色
- カットした時には白かった部分が茶色に変わっている:切り口の酸化による変色
- 悪臭を発している:ジメチルスルフィドによるもの
キャベツって、保存中にホントによく変化する野菜ですよね。
新しいうちはあまり気にしていないのですが、古くなってくると、ちょっとした変化にも敏感になり、思わず、腐っているのでは?と疑ってしまいます。
でも、ちょっとの変化なら問題ない場合がほとんどのようです。
何にせよ、鮮度のいいうちに食べるのが、やはり基本中の基本ですね!
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