食材の名称で、漢字で書くととても難解なものがたまにあります。
「牛蒡(ごぼう)」などは、その典型と言ってもいいでしょう。
口頭伝授で家庭料理を教わるときは、この野菜のことは「ごぼう」という音声と茶色っぽいゴツゴツしたビジュアルで認識します。
また、スーパーや八百屋さんに買い物に行っても、「ゴボウ」と書いてあることも多く、「牛蒡」という漢字は日ごろあまり使わないのではないかと思います。
しかし、漢字表記を一度見てしまうと気になるのがその由来。
なぜこんな難しい漢字を?そもそも「牛」と何か関係がある野菜なの?
というわけで、今回は「牛蒡の由来」について調べてみました!
牛蒡の由来
「牛蒡」という漢字の由来は、実はとてもシンプルです。
ゴボウという野菜はもともと中国から伝わったもので、当初は薬草として使われていました。
従って、「牛蒡」という名称も、その際に中国から入ってきたもの、つまり漢語由来なのですね。
そして中国では、「蒡」はゴボウによく似た植物の名称で、「牛」は大きい草木を表現する接頭語のようなものらしいです。
合せて考えると、「蒡」によく似た大きな植物=ゴボウということになります。
海外から伝わった食材の中には、こうしたものが珍しくないのかもしれません。
きんぴらごぼうの漢字は?
さて、ごぼうを使った一番ポピュラーな料理は「きんぴらごぼう」ではないでしょうか。
ごぼうの由来は分かりましたが、「きんぴら」の由来はどのようなものなのでしょうか?
きんぴらの由来
きんぴらの漢字表記は「金平」です。
牛蒡の由来に関してはほとんど他説というものがないようですが、金平に関しては少なくとも2つの説があります。
1.「坂田金平(さかたのきんぴら)」という浄瑠璃の登場人物の名前。この坂田金平氏、なんとあのマサカリ担いだ金太郎のご子息という設定だそうです。
この金平役の浄瑠璃俳優さんのヘアスタイルがゴボウの千切りに似ていたことが由来という説です。
2.強いものは「金平〇〇」と呼ばれていた当時の風習に由来するという説。
この「強いもの」として金平の名称を持つものの例として、金平ノリ、金平足袋などがあります。
個人的には、2の説の方が説得力があるような気がします。
きんぴらごぼうは、根菜のシャキシャキとした歯触りとピリ辛の味付けのお陰で、和食の中でも割とインパクトが「強い」メニューと思うんですよね。
皆さんの意見はいかがですか?
ごぼうの花言葉
食材のごぼうはとても地味(?)なビジュアルですが、実はごぼうも花を咲かせます。
アザミに似たきれいなお花です。
お花が咲くことから、ごぼうの「花言葉」というものがあります。
いくつかご紹介しますね。
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- しつこくせがむ
- 用心
- 苛めないで
- 私に触らないで
- 人格者
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1から4までがネガティブな花言葉で何とも残念な感じですが、詳細はこんな感じです。
1.しつこくせがむ
花がアザミに似ていることに由来する花言葉です。ご存じの通り、アザミの花って、衣服などにつくと繊維に絡まってなかなか取れないですよね。しかも痛い…。
2.用心
3.苛めないで
4.私に触らないで
この3つとも、全部、ごぼうの花のとげとげしい外観に由来する花言葉です。
・とげをむき出しにして、「触らないで!」と叫ぶ。
・とげで身を守って「用心」しながら「苛めないで」と呟いている。
そんなイメージでしょうか。
花言葉としてはちょっと哀しいものがありますね…。
5.人格者
唯一のプラス評価の花言葉がこれで、これはごぼうの花の見た目ではなく中身に着目してできた花言葉です。
「牛蒡の由来」として、中国から薬草として伝わったことをお話しましたが、その効能効果を評して「人格者」という花言葉が生まれました。
まとめ
今回は「牛蒡の由来」について調べてみました。
まとめると…
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- 「牛蒡」という名前・表記は中国由来のもので、牛蒡に似た「蒡」という名前の植物の大きいものという意味である。
- ごぼうレシピとしてポピュラーなきんぴらごぼうの「きんぴら」は、浄瑠璃役者の髪型または「強いもの」を意味する「金平」に由来するという説がある
- ごぼうの花言葉は
① トゲトゲしい外見ゆえに生まれたもの(しつこくせがむ・用心・苛めないで・私に触らないで)
② ごぼうの薬草としての効果から生まれたもの(人格者)がある。
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しつこいようですが、やはりきんぴらごぼうの「きんぴら」は、「強い」という意味の方ではないかなと思います。
きんぴらごぼうって、我が家では実はお通じがいまいちの時によく食べます。
食物繊維と、本来ごぼうは薬草なので、その薬効成分の効き目が「強い」ので、便秘解消に効果てきめんという認識です。
皆さんも、考えてみて下さいね(^^)
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