圧力鍋のパッキンに寿命があるのかな?
寿命はあるよ。
圧力鍋は、強力な圧力を使うことで、短い時間で美味しく、しかも、幅広いメニューに対応できる優れものの調理器具です。
その強力な圧力を可能にしている立役者が「パッキン」
地味でありながら、その実、圧力鍋の優秀さのカギを握るラスボス的な存在なのです。
そのパッキン、使いこんで劣化が激しくなると、圧力鍋は、本来の役割を果たせなくなってしまいます。
それどころか、あまりひどい状態で放置しておくと、思わぬ事故にもつながりかねません。
今回は、圧力鍋のパッキンの寿命について調べてみました。
圧力鍋のパッキンの寿命目安について(各メーカーの一覧)
まずは、圧力鍋のメジャーなメーカーで、パッキンの寿命として、何年程度を目安としているのか、一覧で見てみよう。
■各メーカーの圧力鍋のパッキン寿命目安表
メーカー名 | パッキンの寿命 |
---|---|
ティファール | 1年に1度 |
アサヒ軽金属 | 1~2年程度 |
WMF | 1年毎に早めに |
平和 | 1年程度 |
タッパーウェア | 2~3年ごと |
フィスラー | 1年~2年ごと |
ルミナス(ドウシシャ) | 1年 |
こうしてみると、1年というメーカーが多いね。
長くても2~3年といったところなんだ。
ただ、注目すべき点は、パッキンの寿命は、あくまでも「目安」とされてるね?
これは、圧力鍋の使用頻度などによって、パッキンの寿命が変わってくるんだよ。
WMFとタッパーウェアの場合
参考までに、WMFでは、パッキンの交換時期について、このように説明しています。
長期間使用すると、ゴムパッキンは弾力がなくなり、密閉力が弱くなります。1年毎に早めに交換して頂く事をおすすめしております。
但し、玄米の炊飯のように加圧時間が長い調理を頻度多くされる場合は消耗時期が早まりますので半年程度で交換が必要となることがあります。
また、安全装置の役割がございますので使用頻度が少ない場合でも2年から3年での交換をおすすめいたします。ー<WMF よくあるご質問>
つまり、WMFでは、パッキンの交換のタイミングを、以下のように設定しています。
- 基本は1年に1度の交換
- パッキンを消耗する調理の頻度が高ければ、半年程度で交換
- 使用頻度が少なくても、2~3年で交換
これは、他のメーカーのパッキンに関しても共通して当てはまる目安だと思います。
ところが、使用頻度に関わりなく、一定の期間で必ず交換することを求めるメーカーもあります。
例えばタッパーウェアでは…
特にゴムパッキンは使用頻度に関わらず、2~3年ごとに必ず交換し、消耗したらそのつど交換して下さい。
<タッパ―ウェア 圧力鍋を使用するにあたってのご注意>
とありました。
このように、パッキンの寿命と交換時期については、メーカーごとに多少見解が異なります。
自分で使っている圧力鍋のパッキン交換時期に関しては、マニュアルやメーカーのサイトなどで必ず確認するようにして下さいね。
劣化の主な原因
パッキンが劣化する主な原因には、高温や圧力の長時間の影響、油分や洗剤との接触、紫外線の照射が挙げられる。
これらの影響により、パッキンが硬化したりひび割れが生じることがあり、圧力鍋の性能低下につながる。
定期的な交換の重要性
圧力鍋パッキンの定期的な交換は、安全かつ最適な性能を維持するために重要。
劣化したパッキンを使用し続けることは、調理に危険を及ぼすだけでなく、エネルギーの無駄遣いや料理の品質劣化を招くこともあるため、注意が必要です。
使用頻度による寿命への影響
パッキンの寿命には使用頻度が大きく影響します。
頻繁に圧力鍋を使用する場合はパッキンの劣化が早まることがあり、逆に使用頻度が低いと材質にもよるが、耐用年数が延びる場合もある。
定期的な点検と必要に応じた交換が、安心して圧力鍋を使用するための鍵となる。
圧力鍋のパッキンの役割とは
そもそも圧力鍋のパッキンの役割って何なのかな?
蓋と鍋の間の隙間を密封し、気圧を逃がさない役割があるんだよ。
このゴムなどでできた部品は圧力鍋の性能を保ち、安全に料理をするために欠かせません。
圧力鍋パッキンの機能
圧力鍋パッキンは、鍋の内部で生成される高圧の蒸気が外部に漏れることなく安全に圧力を保持するための重要な部分である。
正しい位置に適切に取り付けられたパッキンは、蒸気の圧力を逃がさず、料理時間の短縮やエネルギー効率の向上に寄与する。
また、圧力鍋内部の温度と圧力を一定に保つことで、食材の均一な加熱を促進し、おいしい料理の完成に役立つ。
圧力鍋を安全に使うための役割
圧力鍋を安全に使用する上でパッキンの役割は極めて重要です。
パッキンが正常に機能しないと、圧力が適切に保たれず、過剰な蒸気が発生する可能性があり、爆発のリスクを高める。
したがって、パッキンは適切な圧力維持だけでなく、使用中の安全確保のためにも重要な部品といえる。
パッキンの種類と特徴
パッキンにはシリコンやゴムなど異なる材質のものがあり、それぞれ特徴が異なります。
ゴム製は耐久性が高いが、経年変化により硬くなることがある。
シリコン製は柔軟性に富み、耐熱性も高いが価格が高めである。使用環境や圧力鍋の型によって選び方が変わるため、製品の仕様を確認の上、適切なものを選ぶ必要がある。
パッキンが寿命で交換の判断ポイント
使っているパッキンがそろそろ交換時期だということは、どうしたら分かるの?
パッキン劣化のサインは2つあるよ。
- 圧力鍋の性能が落ちてきた
- パッキンの色や形・硬さが変化してきた
一つずつ、詳細をチェックしてみましょう。
圧力鍋の性能が落ちてきた
パッキンが劣化すると、圧力鍋の圧調節がうまく行かなくなり、以下のような症状が出てきます。
- 圧力がかかりにくい
- 一度上げた圧力が、すぐに下がってしまう
- 蒸気漏れ・水滴漏れ
- 調理時間を変えていないのに、料理の出来が悪い
これは、パッキンが劣化して密閉性が悪くなり、圧力鍋内部の圧を十分に維持することが出来なくなったためです。
パッキンの色や形・硬さが変化してきた
寿命を迎えたパッキンは、見た目や触った感じも、新品の時とは大きく異なります。
例えば…
- 茶色っぽく変色している
- 硬くなり、フタから外しても丸い形をキープしている
②のポイントについていえば、新品のパッキンは柔らかいので、フタから外すと下に垂れ下がります。
垂れ下がらなくなったら、かなり硬くなってしまっている証拠です。
パッキンが硬くなるとフタとのフィット感が悪くなり、蒸気漏れが発生します。
それが原因で火傷をする危険性もあります。
購入から何年後かに関わらず、パッキンの色や形、硬さが変わってきたら、速やかにパッキンを交換するようにしましょう。
①よりも②の方で、分かりやすいサインかもしれませんね。
適切なパッキンの選び方と購入先
パッキンを選ぶ際には、その用途や環境に適した品質のものを見極めることが必須条件です。
また購入先の選定も重要で、信頼性の高い店や評判の良いオンラインショップを選ぶことで、後悔のない買い物ができます。
適切なパッキンを選び、適切な場所で購入することが、長期間の安心と安全を保つために大切なステップです。
メーカー純正と汎用品の違い
メーカー純正のパッキンは、特定の機器にフィットするよう設計され、最高のパフォーマンスを保証します。
対して、汎用品はしばしば低価格ですが、完全な互換性があるとは限らず、使用にあたっては慎重な検討が必要です。
純正品を選択すると安心感がありますが、費用が気になる場合は、汎用品でも信頼できるメーカーの品質の高い製品を選ぶことが重要です。
正しいサイズと形状の見分け方
パッキンを選ぶ際はサイズと形状が肝心です。
規格が合っていないとパッキンの機能は果たせず、機器への損傷の恐れもあります。
寸法を正確に測定し、機器のメーカーが提供する情報や交換用パッキンの規格を参考にすることで、適切な選択が可能です。形状についても同様に、オリジナルのものと合致するよう確認することが大事です。
アイリスオーヤマのパッキン
ティファールのパッキン
パール金属・アサヒ軽金属のパッキン
パッキンのお手入れ方法について
パッキンの寿命を少しでも長くするためには、日頃のお手入れが大切です。
お手入れの基本は、「しっかり洗浄」「適切に保管」することにつきます。
<パッキンのお手入れ方法>
- パッキンをフタから外して洗う。
- パッキンを洗う時に、重曹と熱湯、或いは、米のとぎ汁や酢水で洗う。
- 洗浄後は、きちんと水気を取り、フタから外した状態のまま保管する。
- 保管場所には、直射日光が当たらない場所を選ぶ。
詳しくは、「圧力鍋の匂いを取る方法」でご確認下さい。
まとめ
今回は、圧力鍋のパッキンの寿命について調べてみました。
- パッキンの寿命は、1~3年の間を目安として設定しているメーカーが多い。
- パッキンの寿命は、使用頻度等により、長くなる場合も短くなる場合もある。
- 自分が使っている圧力鍋のパッキン寿命を、メーカーのサイトなどで確認する。
- 劣化したパッキンは、すぐに交換する。
- 圧力鍋の性能が落ちる、パッキンの色や形、硬さが変化したら交換のタイミング。
パッキンの交換、調べてみると、何十年も交換していないというツワモノも大勢いらっしゃるようです。
正常に機能するパッキンあっての圧力鍋ですので、日頃から、パッキンの状態には、注意を払うようにしたいですね。
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