野菜を大量に食べる我が家では、色々な野菜を丸ごと買ってくることがよくあります。
大根もその一つで、少々重くはあるものの、どんと1本丸ごと買ってきます。
そして、サクッと包丁を入れて、たまに「しまった。ハズレ…」と思うことが。
それは、大根の真ん中に「す」を発見した時です。
実は、きゅうりでも、しばしば似たような目にあっています。
「大根にすが入る原因」は何なのか、すが入った大根は食べても大丈夫なのか調べてみました。
今回は、大根の「す」の謎に迫ってみました!
大根にすが入る原因
大根に「す」が入る原因は、ただ一つ「水分不足」です。
どうして水分不足になってしまうのかというと、いくつかパターンがあり、<収穫前>と<収穫後>に分けて考えることができます。
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- 収穫が遅れた
- 大根が急激に成長した
- 土が高温にさらされた
- 葉をつけたまま保存しておいた
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①〜③が収穫前に、④が収穫後に、すが入ってしまう原因です。
それでは、1つずつ詳細をみてみましょう。
収穫が遅れた
「収穫が遅れる」=「大根が旬を過ぎて老化してしまった」ということです。
大根が水分不足で、す入りになってしまうのは、「老化」が一番分かりやすい表現かもしれませんね。
大根が急激に成長した
大根は、成長の過程で徐々に太くなりますが、この時、一定のペースで成長することが大切です。
大根が太くなっていく時期に、例えば、気温が上がって急激に成長したりすると、骨格だけが成長して、そこを埋める細胞が十分に育ちません。
そのため、大根に空洞ができてしまいます。
土が高温にさらされた
大根を栽培している土が高温にさらされて乾燥すると、大根が土から十分に水分を吸収できません。
これを補うために、大根の根の中から水分を吸収してしまうため、すができます。
葉をつけたまま保存しておいた
収穫後、大根の葉をつけたままにしておくと、葉に水分を吸収されて、すができる原因になります。
大根にすが入る原因、思ったよりもずっと沢山ありました。
①~③の原因については、私たち消費者としては出来ることは何もありませんよね。
せいぜい、大根を買うときに、す入り大根の可能性が高いものは買わないようにするくらいです。
す入りの大根は、食べてもあまり美味しくない上に、日持ちしません。
なるべくなら、す入りの大根をつかむのは避けたいところなのですが…。
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【対策】
- 大根は1本単位ではなく、使う分だけその都度買う
- ハーフカットされたものの切り口を確認して買う
- 1本で買う場合は、しっかりとした硬さと張りがあるものを選ぶ
- 触ってみて柔らかい場合や、葉の色が悪いものは避ける
- 水分を奪われないように葉の部分を切り落として保存する
- 水分が抜けるのを避けるため、切り口部分をラップで包み冷蔵保存
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新鮮な大根の見分け方・正しい保存方法の詳細は、下記の記事でも紹介していますので、より詳しく知りたい方は参考にしてください。
https://goodlife-info.net/mold-molded-in-radish/#i-3
「す」が入った大根は食べられるのか?
結論から言うと、すが入った大根も食べる分には問題ありません。
また詳しくお伝えしますが、大根のすの正体が、単に「水分不足で大根の繊維だけが残った状態」だからです。
結構、みなさん工夫して食べてます。
ちなみに、すが入っている場合と違い、大根が変色して青くなっていることがあります。す入り大根との違いについては、下記の記事をご覧ください。
https://goodlife-info.net/daikon-discoloration/
すが入った大根ってどんなの?
すが入った大根を干してみたけどまだまだ完干しまで時間がかかりそう。 pic.twitter.com/dB1UWC2Kiq
— Tommy(トミー) (@Tommy26227750) March 11, 2017
大根にすが入っているかどうかは、輪切りにしてみないとわかりません。
大根を輪切りにすると、切り口は基本的に透明感のある白い色ですが、一部うっすらと違う色で鮮度が悪そうに見える部分があります。
この段階が、大根にすが入り始める初期の状態で、これが進行すると段々小さな穴が開いてきます。
これが、大根のすというものです。
私も何度かすが入った大根にあたってしまったことがありますが、これをみるとホントにガッカリするんですよね…。
すが入った大根でもおいしく食べられるレシピ
さて、す入りの大根は、食べても問題ないですが、決して美味しいとは言えません。
料理次第でなんとか美味しくいただくことが出来ないものでしょうか。
そこで、す入り大根をリサイクル活用できるレシピをいくつかご紹介します。
<レシピその① 節約大根餅>
【材料 (小さめ10枚位)】
- 大根(千切り)正味130g位(す入り部分は取り除く)
- ニラ又はねぎ ニラなら1/3束、葱なら2本位
- ちくわ1本
- ◎網海老(桜海老でも)大さじ2
- ◎中力粉(薄力粉+強力粉同量ずつでも)50g
- ◎昆布粉又は和風顆粒だし小さじ1/2位
- ◎水80~90cc
- 鰹節(お好みで)~1袋(3g)
- とろけるチーズ(お好みで)30g~
【作り方】
- 大根の皮をむき、千切りにする。
- ニラまたはネギを2~3㎝幅に切る。竹輪を輪切りにする。
- ◎印の材料ともども混ぜ合わせる。
- フライパンまたはホットプレートを加熱し、適宜油をひく。生地は小さめサイズで焼くこと。鰹節、チーズをお好みでトッピングする。
- 焼き色がつくまでこんがり焼く。フライ返しでひっくり返して、裏面もこんがりと焼き上げる。
- 完成したら、ポン酢でいただく。
- ポン酢以外にも、お好み焼きソースを使っても美味しくいただけます。
<レシピその② 焼き大根>
【材料】
- 大根 1/2本くらい
- オイスターソース 大さじ2くらい
- みりん 大さじ1くらい
- さとう大さじ1くらい
- いりごま(白)大さじ1くらい
- 牛脂適当
- ねぎ(かざりに)細切り 適当
【作り方】
- 大根は1㎝程度の幅で半月切りする。
- 加熱して温めたフライパンに牛脂をいれ、全体に油を行きわたらせる。
- スライスした大根を並べて強火で焼く。並べる時に、大根が重ならないように注意する。4.両面に焦げ目が出来るまでしっかり焼く。焦げ目がついたら、蓋をして柔らかくなるまで弱火で焼く。
- 焼き上がりは、串を指して確認する。串がすっと入るようであれば完成。
- にじみでた水分をふきとり、たれの原料(オイスターソース、みりん、砂糖、いりごま)をいれる。
- 加熱によりたれが煮詰まって、とろみがでるのを待つ。
- たれと大根をからませ、白髪ねぎのトッピングをする。
2つとも、なるほどの納得レシピです。
す入り大根の救済メニューということですが、十分美味しく食べることができます。
すが入った大根に不向きなレシピ
す入り大根を食べるのに向いていないレシピには、どんなものがあるでしょうか。
「みずみずしさが命」のレシピには向いていないので、
- しゃきしゃきの大根サラダ
- すりおろしたときの水分の方に栄養が多いとされる大根おろし
などは、す入りの大根を使うのはやめておいた方がいいかもしれませんね。
大根の「す」ってどんな字?
「す」と平仮名で書くと分かりにくいですが、実はこの「す」にはちゃんと漢字表記があります。
と書きます。
この漢字に見覚えがある方は、恐らくある病名として目にしたことがあるのだと思います。
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「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」
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骨粗鬆症といえば、よく「骨がスカスカになる病気」という表現が使われますよね。
加齢と共にホルモン分泌量が減ったり、食生活を含めた生活習慣の影響などにより、骨密度が減って骨がもろくなる現象です。
これを大根にあてはめて考えてみるとどうでしょうか。
大根の「密度」が保たれている間は、大根はみずみずしく張りがあって美味しい状態です。
では、大根の「密度」は、何で決まるのでしょうか?
それは、大根を構成する細胞ひとつひとつが、細胞壁の中に十分な量の水分を保っているかどうか、です。
つまり、大根にすが入るというのは、何かの原因で大根の細胞から水分が抜けだし、細胞の骨格に相当する繊維質だけが残って、大根の密度が低下した状態であると言えます。
まとめ
今回は、大根にすが入る原因について調べてみました。
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- す入りの大根は食べても問題はないが美味しくない。
- 大根にすが入る原因は水分不足。
- 水分不足になる原因には、収穫が遅れた、大根が急激に成長した、土が高温にさらされた、葉をつけたまま保存しておいた、などがある。
- 対策としてはハーフカットの大根を選び、切り口を確認してから購入する。
- 1本まるごと購入する場合は、手触りと見た目で鮮度を確かめる。
- 購入後の大根の保存方法にも気を付ける。
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あわせて、すが入った大根でもおいしく食べられるレシピについても紹介しました。
す入り大根、季節によっても当たる確率が高い時期・低い時期があるようです。
大根は、本来は冬野菜ですので、季節の変わり目に大根を買うとす入り大根をつかむ可能性が高いとか…。
野菜を自然に育つに任せず、人間の都合に合うように無理に成長させるというやり方のせいで、す入り大根が作られてしまう部分もあるのだろうなと思いました。
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